【PMの心得】プロジェクト・マネジャーは、席に居よ
「メンバーから報告が上がってこない」「なかなか計画通りに進まない」……
プロジェクトの現場では、このような課題が溢れています。
シリーズ「PMの心得」では、現場で悩みを抱えるプロジェクト・マネジャーの皆様へ、
プロジェクトを成功に導くコツをご紹介します。
プロジェクト・マネジャーが席に居るべき理由
私は、最近、プロジェクトマネジメントの研修を受講してくださる方々に、
「プロジェクト・マネジャーはできるだけ席にいるようにしてください。」
とお願いしています。なぜでしょうか。
メンバーがプロジェクト・マネジャーに相談したり報告したりしようと思っても、どこに居るか分からなければ、伝えようがありません。メンバーが自ら報告しようという、せっかくの情報収集の機会を失うことになってしまうのです。
プロジェクト・マネジャーにとっては、プロジェクトの状況、発生した事実をきちんと把握することが非常に重要です。失敗プロジェクトの多くの事例では、「事実」が把握できていません。プロジェクト・マネジャーは「事実」を把握するために、あの手この手を講じるべきです。それも、無理やり事実を絞り出すのではなく、自然に事実に関する情報が集まるようにするといいのです。
したがって、メンバーが自ら報告しようという気持ちを失わせてはいけません。「さあさあ、みなさん私はここにいますよ。なんでも言ってきてください」という態度がプロジェクト・マネジャーには求められるのです。だから「席に居よ」なのです。
メンバーが報告しやすくなる工夫を
そうは言っても、常に席にいるわけにはいきません。いろいろお忙しいことと思います。そこで、「毎週水曜日の午後は席にいるので、なんでも言ってきてください」というのはどうでしょう。日時を毎週同じにできないのであれば、予定表に「席にいる時間」を明示するというのはどうでしょう。いろいろ工夫できると思います。
そして、話を聞くときは、相手の顔をみながら、笑顔で、うなずきながら、という積極的傾聴でお願いします。
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「キックオフ・ミーティングでプロジェクト・マネジャーのチームビジョンを語ってください」といったロールプレイを取り入れた演習を行いながら、チーム育成を学ぶコースです。ちょっと難しいメンバーにどのように働きかけるといいか、といった課題にも取組みます。「席に居る」こともチーム・マネジメントに直結します。