「で、何が言いたいか、分からない」
一生懸命さだけでは、伝わらない
若手社員のAさんは、新たな企画を考え、一生懸命に上司のBさんに説明をしました。説明を終えると、上司Bさんから「で、何が言いたいのか、わからない」と言われてしまいました。
なぜ、Aさんの話しが上司のBさんに伝わらなかったのでしょうか?
この場合、考えられるのは、次の2つです。
1. Aさんの話し方が論理的でなかった
2. Aさんの話しそのもの(内容)が論理的でなかった
日本語は論理的に話すことが難しい
日本で生まれ育った私たちは、論理的に話す方法を学校で学んできていません。
また、そもそも日本語は構造として、論理的に話すことが難しいのです。日本語は、英語のように「主語+動詞」の形になっていないため、文章の最後まで聞かないと何の話かわかりません。
例えば、以下の文章をご覧ください。
私の家の近所に花屋があるのですが、そこでよく見かける白い猫がとても可愛いです。
花屋の話かと思ったら猫でした。
英語だと、こうなります。とりあえず、猫の話であることは初めから分かります。
The white cat whch I often see at the florist nearby my house is very cute.
論理的に伝えるには、構造化すること
論理的であるということは、聞き手が話しを聞いて「なるほど」と納得することです。そのためには、次の3つの要素が必要です。
- 主張
- 理由
- 事実(裏付け)
これらの要素を盛り込みながら、論理的な話し方にするために、2つの構造化モデルをご紹介します。
Whole-Part-Whole
最初に総論や見出しを伝え、その後に詳細を伝えます。そして最後に、まとめを行います。
ニュースなどがこの形に近い話し方をしていますので、読み方を真似してみましょう。
PREPモデル
Whole-Part-Wholeは汎用的に利用できるモデルですが、特に主張したいポイントがある際はこちらのPREPモデルが向いています。
Point - 主張や要望など、伝えたいことのポイント
Reason - その主張の裏付けとなる根拠や理由
Example - 「Reason」の具体例
Point - 初めに主張したポイントの繰り返し
論理的コミュニケーション
また、自分が論理的に話せるからと言って、周囲の人全てがそうなるわけではありません。
話すだけではなく、聴く、考えるなど、コミュケーション全体を論理的に行うことが出来れば、どんな相手の話でも理解し、そして納得させることが出来るようになります。
トレノケートの研修コースでは、講義と演習をバランスよく盛り込み、学んだ内容をご自身の中でしっかりと落とし込んでいただける構成です。また、参加者同士のディスカッションやゲームを通して、多くの気づきも得ていただけます。