クリティカルシンキングを邪魔するもの
問題
ここに、ドーナツ1個、ケーキ1個があります。2個合わせた金額は1100円です。ケーキはドーナツよりも1000円高いです。ドーナツの値段はいくらですか?
「100円です」と答えた方、間違っていますよ。
答えは50円です。
「えぇ! ウソ」と思われましたか。
おそらく直感的に引き算をして100円と思ってしまった方が多いのではないでしょうか。
解説
では、中学で習った連立方程式で解いていきましょう。
ドーナツ をx, ケーキを y とします。
(1) x + y =1100 (2) y = x + 1000 |
(1)に(2)を代入します
x + x + 1000 = 1100 2x = 1100 - 1000 2x = 100 x = 50 |
ドーナツ 50円 ケーキ 1050円
となります。
ヒューリスティックス
簡略化されたプロセスを経て結論を得ようとする
私たちは常に、いろいろなことを判断しています。そのため、時間をかけずに問題を解こうとします。上記のような問題であれば、少しゆとりをもって考えればわかることです。
これは、心理学においてはヒューリスティックスと言います。
ヒューリスティックスとは、問題解決の際、簡略化されたプロセスを経て結論を得る方法のことです。
ヒューリスティックスの例
ヒューリスティックスの他の例として、記憶に残っているものほど、頻度や確率を高く見積もる傾向があります。
例えば、飛行機事故が起こる確率は交通事故よりも低いにも関わらず、飛行機事故が起こると、「飛行機は危ないから、車や新幹線を利用しよう」と思ってしまうようなことです。
物事の本質を見極めるクリティカルシンキングにおいては、ヒューリスティックが障害となることがあります。
思い込みを排除し、本質を見抜くクリティカルシンキングを身につけたい方には、次の研修コースをおすすめします。
≫ 【PDU対象】クリティカルシンキング ~ 思い込みを排除し、本質を見抜く ~