研修を「受けっぱなし」で終わらせない!学んだことを今後に活かす5つのポイント
新入社員時代から、何度か社外で研修を受ける機会があるかと思いますが、このようなお悩みはありませんか?
「スキルアップのために研修を受けてみたけれど、イマイチ身についた感じがしない」
「研修での演習はスラスラできたのに、いざ現場でやってみようとするとうまくいかない」
「結局、学んだことをすぐに忘れてしまう」
せっかく時間とお金をかける研修。
今回は、研修を「受けっぱなし」で終わらせずにしっかり今後に活かすためのポイントをお伝えします。
目次[非表示]
【1】学習目標・前提条件・対象者を見て研修を決める
まず、研修を選ぶ際に「研修の学習目標・前提条件・対象者が、自分が求めるものと合っているか」は必ずチェックが必要です。
研修を受講してみて、「あれ?難しすぎてついていけないぞ?」あるいは「知っている話ばかりで学びが無かったな……。」と、自分の想定と研修の内容にギャップを感じたことはありませんか?
『「AはできるけどBができない人」が、研修を受けたらBができるようになる』
というのが、基本的な研修の考え方となります。
前提条件:Aができる
学習目標:Bができる
対象者 :これからBをしたい人
例えるなら、野菜が切れる(A)人がカレーを作れる(B)ようになる、といった感じです。野菜が切れないまま研修受講するとカレーが完成しないかもしれません。カレー職人が研修を受けても、おさらいだけで新しい調理法は学べないかもしれません。
みなさんの受講目的を達成するために、学習目標・前提条件・対象者の情報をまずはご覧ください。
▼参考:【人材開発用語集】学習目標
【2】研修後、学んだことを「やってみる機会」を数多く作る
「研修でできたことをいざ実戦で使おうとしたが、上手くできなかった」ということはありませんか?
研修で学んだ内容を実際に使えるようになるには「学習の転移(Transfer of learning)」が必要です。
カレーの話で例えると、研修中にカレーを作れたからといって、急に厨房に立って一流シェフのような手際でカレーを作るのは難しいでしょう。習得にはカレーのレシピをおさらいしたり、学んだ方法でカレーを作る事が大切です。
学んだことを誰かに説明してみたり、独自に練習してみたりと、「やってみる機会」をたくさん作ってください。
▼参考:【人材開発用語集】学習の転移
【3】上司とコミュニケーションをとる
研修で学んだ知識やスキルが実戦の場で「使える」ようになるには、「やってみる機会」が大切とお伝えしました。
この機会をいかに作るかですが、それにはぜひ、上司にご協力いただきましょう。
例えば研修前に「こういう目的で学びたい」「こういうスキルを学習するから仕事をアサインしてほしい」と上司と会話してみてはいかがでしょうか?
特に「上司や職場が何を期待しているのか」を確認することをお勧めします。
もしかすると上司は「今後君にはカレーではなくて肉じゃがを作ってほしいんだ」と考えてるかもしれませんし、「そんなにカレーに熱い思いがあるなら、まだまだとは思っていたけど来月から厨房に立ってもらおう」となるかもしれません。
研修の前後で研修の目的や期待を話すことが、スキル定着だけでなく今後のキャリアに繋がるかもしれません。一人だけで考えるよりも高い視点からのアドバイスがもらえることもあるでしょう。ぜひ話してみてください。
【4】仕事へのこだわりを考える
多くの優秀なマネジャーを調査し、同じ経験からでも学べる人が意識していることをまとめた「経験から学ぶ力モデル」。
このモデルによると、
1.仕事で挑戦して、2.振り返り、3.その中でやりがいや意義を楽しむ事
この3要素が成長には欠かせず、さらに3要素の土台になるのは「自身の仕事への思いやこだわり」「他者とのつながり」とされています。
「あなたの仕事へのこだわり」はどのようなものでしょうか?
「○○さんのように仕事ができる人になりたい」
「プライベートを大事にするために生産性を高めたい」
「新しいプロジェクトで成功したい」
「誰よりもおいしいカレーを作りたい」……
色々な思いがあるかと思います。
いつもとは違う環境で学習できる社外研修。だからこそ、こだわりについて改めて考えたり、見直したり、アップデートする機会にしてみてはいかがでしょうか?
参考:松尾睦『「経験学習」入門』ダイヤモンド社
【5】『気になったら』気楽に始めて、続けて、挑戦してみる
最後に、外部研修で学んたスキルを今の業務で活かすだけに留まらず、今後のキャリアにも影響を与えるためのポイントを考えてみました。
実は「キャリアの80%は偶然起きるもの」と聞いたら驚きますか?
「計画された偶発性理論」というキャリア理論では、以下のように述べられています。
* キャリアの80%は偶然起きるものだが、その偶然を引き起こすのは自分の行動
* 偶然を引き起こすには、好奇心・楽観性・柔軟性・持続性・冒険心の5つの指針が大切
こちらを研修の役立て方に置き換えると、「『気になったら』気楽に始めて、続けて、挑戦してみる」といった感じです。
「【2】研修後、学んだことを『やってみる機会』を数多く作る」で実践の前にやってみる機会を設ける重要性をお伝えしましたが、キャリア開発においては実践の場でもたくさん「やってみる機会」は重要です。
「たまたま外部研修で学んだことを使っただけだったけど、それがきっかけで新たなキャリアにつながった。」ということが起こるかもしれません。
ぜひ、その一歩を踏み出してみませんか?
参考:ジョン・D・クランボルツ、A.S.レヴィン『その幸運は偶然ではないんです!』ダイヤモンド社
以上、研修を今後に活かす5つのポイントをお伝えしました。
トレノケートでは人材育成を 通じて世界をより良く変えていく企業となるため、下記のビジョン・ミッション・バリューを掲げています。
* ビジョン(目指す姿):世界を変える「人」を育てる
* ミッション(企業使命):人材育成の未来を主導する
* バリュー(重視する価値観):チャレンジを楽しむ
「世界を変える「人」を育てる」ために、トレノケートは人材育成を通じて社会に貢献して参ります。
外部研修がぜひ皆さんの新しいキャリアの第一歩になる事を心からお祈りしております。
▼トレノケートのミッション・ビジョン・バリュー