反転学習の「あるある」な課題に回答
本記事では、トレノケート株式会社で配信しているVoicy番組 田中淳子の「人材育成」応援ラジオ から、好評をいただいた放送をピックアップして文字としてお届けします。
田中淳子の「人材育成」応援ラジオ とは
自社の人材育成を考える上でヒントとなるようなちょっとした知識やスキル、具体例など、人材育成にご興味・関心がある方向けに役立つヒントを毎日約15分でお話しする音声配信番組です。パーソナリティは、人材育成に携わって39年、人材教育シニアコンサルタントの田中淳子が務めます。
今回は、反転学習がテーマです。
#519 「反転学習」の時、どのくらい復習をしたほうがよいのか?【淳子さんの「お悩み相談室」】
※読みやすさを意図して、内容をある程度抄訳・編集しています。より具体的なエピソードなども合わせて知りたい場合は、Voicyの放送をお聴きください。
まず反転学習とは何か、解説します。
従来の学び方では、教室で先生や講師の講義を聞き、新しい知識を得た後、自宅などで復習や実践を行います。反転学習ではこれが逆になります。授業に来る前に動画を見たり、文献を読んだりしてインプットを済ませ、教室ではワークや課題に取り組みます。全員が集まらなくても出来ることは個人で済ませておき、ワークやものづくりなど、みんなが同じ時間、同じ場所に集まってやるべきことに集中しよう、というものです。
この時問題になるのが、集まった時間に、事前学習の範囲をどの程度復習するべきか?という点です。
全員が事前の学習(インプット)を済ませている状態が理想ですが、特に企業での研修では、事前に動画を見てこない参加者もいるため、研修開始時点で全員が同じ前提知識を持っているとは限りません。
とはいえ、集まっての研修で細かく丁寧に復習しすぎても、今度は事前学習の意味がなくなってしまいます。
トレノケートでは、2024年新卒新入社員のOJTトレーナー研修を行う際、動画による事前学習課題付きの反転学習を導入してみました。視聴率は、100%でしたが、そこに至るまでに、人事がリマインドメールを送るなどの工夫をしました。パブリックビューイングのように、みんなで集まって動画を視聴する方法も効果的です。(この時、講師は不在です)
また、集まってからの研修の冒頭で、講師が「事前学習をしてきたので皆さん分かっていますよね」という姿勢を出し過ぎるのも、受講者が質問をしづらくなってしまう面があるようです。事前学習ということは「自分なりの理解」になるため、各受講者がどの程度理解しているかは、当日の講義の組み立てにも影響します。
講師も事前課題の理解状況を把握する必要があります。
事前課題に加えて簡単でもいいので確認テストを挟むことで、ある程度受講者の理解度や腹落ち具合を見ることができるため、有効ではないかと思います。
より詳細な解説など、放送をお聴きになりたい方はこちら
#519 「反転学習」の時、どのくらい復習をしたほうがよいのか?【淳子さんの「お悩み相談室」】