国家資格「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」更新時 IPAの実践講習だけではない!?・・・ぜひ【特定講習】を受けてみよう!!
今回はサイバーセキュリティの専門人材の国家資格「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」について、その取得のメリットや資格維持のために必要な、民間事業者が提供する【特定講習】について紹介します。
登録セキスペに興味のある方や、既に資格を持っている方の参考になれば幸いです。
目次[非表示]
- 1. 資格説明、登録について
- 1.1. 国家資格「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」とは
- 1.2. 登録セキスペ取得のメリット
- 2. 更新について
- 2.1. 登録セキスペの資格を維持するためには
- 3. 更新時の特定講習について
- 3.1. 登録セキスペの特定講習とは
- 4. 資格保持講師よりアドバイス
- 5. おわりに
- 6. トレノケートのセキュリティトレーニング
- 6.1. 情報処理安全確保支援士 特定講習
- 6.2. セキュリティ人材育成特集
※既に資格をお持ちの方は「2.更新について」よりご覧ください。
資格説明、登録について
国家資格「情報処理安全確保支援士(登録セキスペ)」とは
情報処理安全確保支援士とは、情報処理の促進に関する法律(昭和45年法律第90号)に基づく、サイバーセキュリティの確保を支援するために、サイバーセキュリティに係る最新の知識・技能を備えた専門人材の国家資格です。
サイバー攻撃の増加・高度化に加え、社会全体におけるIT依存度の高まりから、サイバー攻撃による様々な脅威が年を追うごとに増大しています。サイバーセキュリティ対策は企業のリスクマネジメント、また社会的責任として非常に重要な課題となっており、その育成と責任を担える人材の確保が急務となっています。この人材の確保のために2016年10月に「情報処理の促進に関する法律」が改正され、新たな国家資格「情報処理安全確保支援士(略称:登録セキスペ、以下略称記載)」が誕生しました。
登録セキスペになるためには、登録簿に登録される必要があり、以下の条件が必要です。
- 登録セキスペ試験に合格すること
- 上記もしくは所定の要件を満たし、経済産業大臣より認定されること
- 登録申請書を提出すること
- 登録料(登録免許税の収入印紙や手数料、住民票取得費用で2万円程)を納付すること
登録セキスペ試験は、毎年春期、秋期に実施されます。
https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/sc.html
【次回新規登録〆切】
2024/02/15(木)
登録セキスペ取得のメリット
登録セキスペを取得することには、以下のようなメリットがあります。
- サイバーセキュリティの専門知識・技能を証明できること
- サイバーセキュリティ対策の提案・実施・評価などを行う際に信頼性が高まること
- サイバーセキュリティ関連の仕事やプロジェクトへの参加や受注の機会が増えること
- サイバーセキュリティ関連の資格や認定制度への優遇措置が受けられること
更新について
登録セキスペの資格を維持するためには
登録セキスペの資格は、登録から3年ごとにその更新を受けなければその期間の経過により失効となるため、以下の更新対応が必要です。
- 更新申請書を提出すること(申請手数料は不要)
- オンライン講習を1年につき1回、実践講習または特定講習を3年につき1回受講すること(費用:オンライン講習20,000円/1回、実践講習または特定講習はコースにより異なる)
【次回更新手続〆切】 ※2018/04/01、2021/04/01登録者の方
2024/01/31(水)
講習の受講義務とは、登録セキスペが知識・技能の維持・向上を図るために、毎年オンライン講習(1時間)と3年に1回実践講習(6時間以上)または特定講習(6時間以上)を受講することです。オンライン講習は、情報処理推進機構(IPA)が提供するサイバーセキュリティに関する最新の知識・技能や倫理などを学びます。実践講習または特定講習は、グループ討議や実機演習などによって、知識・技能の実践的な活用力を修得するもので、このうち「特定講習」について以下にて詳しく説明します。
更新時の特定講習について
登録セキスペの特定講習とは
特定講習とは、経済産業省が選定した民間事業者等が提供するサイバーセキュリティに関する講習で、IPAが行う実践講習と同等以上の効果を有すると認められたものです。特定講習は、個々の登録セキスペが目指すキャリアパスに応じて、受講したい分野を選択できるようにし、その分野に関連する知識・技能の実践的な活用力を修得することを目的としています。特定講習は、以下の基準に沿って経済産業省が選定しています。
- 登録セキスペ試験の科目に係る内容を行うものとし、特定講習の総時間数は6時間以上とすること
- 半分以上の内容を実践的な方法により行うこと
- 修得することが求められる知識や技能の修得がなされていることを確認する内容を含むこと
- 講師は科目についての専門的な知識・技能を有し、かつ、講師としての教育能力を有する者であること
- 講習の受講者に対して、講習の内容や効果を明確に示すこと
- 講習の受講者に対して、講習の受講証明書を発行すること
最新の特定講習一覧は、以下のサイトで確認できます。
https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/tokutei_file/koushu/230904_ichiran.pdf
また、トレノケート経由で申し込める特定講習は、以下のリンクで確認できます。
https://www.trainocate.co.jp/reference/security/course.html#sec_21
各事業者等が自主的に料金や日程を設定していますので、受講内容は事前に確認してください。
資格保持講師よりアドバイス
当社講師の情報処理安全確保支援士講習受講のスケジュールと感想
★M講師(初回登録2017/04/01、更新回数2回)
■受講時期
オンライン講習(2020年度):2020/11/07 受講終了
オンライン講習(2021年度):2021/12/27 受講終了
特定講習 SN414 サイバー防御トレーニング -Blue Team Training-:
2022/02/10 受講
オンライン講習(2022年度):2023/01/10 受講終了
■更新期限
更新期限:2023/09/30
→登録更新審査完了:2023/05/24
■受講の感想
セキュリティ分野の知識は幅広く、日常業務において接する機会のない分野については、知識のアップデートを怠りがちになります。オンライン講習を毎年受講することで、自分のセキュリティ知識を体系的に更新することができました。
また、私が受講した特定講習では、インシデントシナリオにもとづき、実機を操作しながら事故対応を体験できました。実務において遭遇するインシデントは限られていますので、演習形式で様々な種類のインシデント対応を体験することは、学習効果が高いと考えています。
おわりに
このブログでは、登録セキスペの取得のメリットや資格維持のために必要な特定講習について紹介しました。特定講習は、登録セキスペが自分のキャリアパスに合わせて選択できるようになっており、サイバーセキュリティに関する最新の知識・技能や実践的な活用力を修得することができます。魅力的なコースがたくさんありますので、資格の更新だけでなくキャリアアップのために有効活用すると良いでしょう。
また、特定講習を受講することで、他の資格や認定制度への優遇措置も受けられます。登録セキスペは、サイバーセキュリティの専門人材として、常に自己研鑽を怠らず、社会に貢献することが求められます。特定講習は、その一助となるものだと思います。興味のある方はぜひ、特定講習を受講してみてください。
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トレノケートのセキュリティトレーニング
情報処理安全確保支援士 特定講習
対象コースの一覧はこちらからご覧ください。https://www.trainocate.co.jp/reference/security/course.html#sec_21
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