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コロナ禍とテレワークとモチベーション

2020年2月、新型コロナウイルスの話題が出始めました。2月から研修のオンライン化に着手し、3月にはオンライン化のトライアル実施を開始。4月の新入社員研修も急きょ、オンラインでの実施となりました。

私たち自身の働き方も大きく変化し、昨春から可能な限りの在宅勤務へ移行しました。会議も基本的には全てオンラインで実施することが推奨されています。

未知のウイルスにより、一気に働く環境が変化したのです。

 

働き方の変化と心身の健康

あれから1年が経過し、在宅勤務もオンラインでの会議もみな慣れたように思います。お客様との商談、打ち合わせもスムースにできるようになっています。

仕事は順調に進んでいますが、一方で体調管理が新たな課題になったという声もよく聴きます。コロナ罹患に気を付けるのはもとより、運動不足によるコロナ太りと闘って、まずは肉体の健康維持を、次に、心の健康維持についても個々人がこれまで以上にセルフケアをする必要が生じているように思います。


心と言えば、皆さんは、この1年で働くモチベーションは上がったでしょうか?下がったでしょうか?あるいは、変化なしの横ばいでしょうか?

私自身は、テレワーク移行直後こそ、家にいることに少し落ち着かない気分でいましたが、慣れるにしたがって、非常に快適に仕事ができるように。往復1時間半くらいの通勤時間を運動や勉強、あるいは、普段適当にやり過ごしていた家事に充てることができ、精神的には余裕が出てきたように思います。とはいえ、テレワーク自体が直接の原因ではないものの、仕事そのものについてはモチベーションに多少影響は受けることはありました。

モチベーションへの影響は様々

社内外の多くの方とお話すると、テレワークの環境や自分のキャリアの長さによっても、モチベーションへの影響は様々に出ているケースもあるようです。

あまり通信環境が整っていないことで仕事がなかなかはかどらず、集中できないといった声も聴きましたし、自分がどんなに頑張っていても、近くに上司や先輩がいるわけでもないので、見てもらえているか不安だという話も何度か耳にしました。

質問や疑問が解消しづらく、一人で苦労してしまう、とか、他者とほとんど関わることなく1日が終わる、とか、出社退社の区切りもボタン一つ行うだけで公私の境目があいまいになった、という人もいます。

出社して、同僚たちに囲まれていると、誰かが話を聞いてくれたり、たまには褒めてくれたり、感謝されたりもしますが、一人自宅で仕事をしていると、承認欲求が満たされないこともあるでしょうし、人に囲まれている時は考えないようなネガティブ思考が頭を巡ってしまうこともあるかもしれません。
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モチベーションはセルフ・マネジメントができる

こういう時、自分のモチベーションは何で支えられているのかを理解しておくことは大事で、自分のモチベーションのツボを知っていれば、なんとかセルフ・マネジメントができるようになります。

弊社のアライアンスパートナーである株式会社JTBコミュニケーションデザインのMSQというモチベーション診断システムを何度か受検したことがあります。
やる気の素を「モチベータ」という9つの要素に分けて、それぞれの「関心度」(「これが重要だ」「自分はこうしたい」という重要度、優先順位)と「満足度」(「出来ている」「満たされている」という気持ち)の二軸で診断してくれるものです。


私の場合は、「適職」(好きな仕事をしている)や「自己表現」(自分の考えを仕事に生かしている)などの関心度が高く、ここが揺らぐと、モチベーションが下がる可能性があることが分かっています。ですので、テレワークであっても、「適職」と「自己表現」のモチベータの満足度が下がらないように自分で気を付けています。

たとえば、「人材育成の仕事」の価値を時々思い出してみる、会社のミッション・ビジョン・バリューのページを開いてみるといったこと(「適職」)、顧客への研修提案の仕事をしている際に、「自分だったら、ここをこんな風にアレンジしてみるな」といったアイディアを必ず入れるようにする(「自己表現」)。こういう行動を意識的、意図的に行うわけです。

 

自分の「やる気の素」を把握する

モチベーションというと、つい、「モチベーションが高いか低いか」「モチベーションがあるかないか」と1か0で分けるように考えてしまいがちですが、モチベーションの素(モチベータ)が9つあって、それぞれの関心度や満足度の状態を理解しておくと、自分のモチベーションを自分で意識的にマネジメントできるようになるのです。

働く環境はこれからさらに変化するかもしれません。少なくとも、コロナ以前の状態に完全に戻ることはもはやないでしょう。新しい働き方、新しい生活の中で、自分のモチベーションをどう高め、安定させていくか、自分の問題として取り組んでいきたいテーマです。モチベーションのセルフ・マネジメントは、キャリア自律(自分のキャリアを自律的に考え、開発する)ことにもつながります。

 

お知らせ

 

トレノケートでは、2021年8月より、株式会社JTBコミュニケーションデザイン提供のモチベーション研修を公開講座で実施することになりました。

「変化の時代を生き抜く!モチベーション ~成果を出す“私”になるためのセルフ・マネジメント(簡易版MSQ付き)~」

このコースは、株式会社JTBコミュニケーションデザインの研修コンテンツを、同社の認定を受けたトレノケートの講師が担当します。ご受講者は、研修内でセルフチェックできる「簡易版MSQ」を使って、ご自分のモチベータの分布を理解し、対策を考えることができます。

※1社向けにご提供する場合は、Web版MSQを使うことができます。簡易版MSQは設問数が少なくなっており、自分で計算できるシンプルなものです。

初回2021/8/20(金)、2回目2021/10/27(水)は、田中淳子が講師を務めます。
オンラインliveトレーニングでの開催です。ぜひご参加ください。


▼そのほかおすすめコース▼

 

田中淳子(たなかじゅんこ)

トレノケート株式会社 人材育成ソリューション部 兼Sales Enablement推進室。国家資格キャリアコンサルタント/産業カウンセラー/整理収納アドバイザー1級。 若手からシニア層まで幅広く多様な人材開発のプログラムの設計や開発、講師、お客様の育成に関する課題解決のご支援などを担当。著書は、『事例で学ぶOJT』(経団連出版)、トレノケート都川信和との共著『ITエンジニアとして生き残るための「対人力」の高め方』(日経BP社)など多数。人材開発に関するブログ「田中淳子の"大人の学び"支援隊!」、音声配信「Voicy「人材育成」応援ラジオ」を毎日配信など、社外への情報発信にも力を入れている。

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