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テレワークでも部下指導の基本はただ一つ

2020年初夏のころから、「管理職」に関する相談が増えました。

  • テレワークに移行し、部下の様子がわからないと悩む管理職が増えた
  • テレワーク中、不安なあまり部下を細かくチェックし、部下のメンタルが不安定だという話が現場から聞こえてくる
  • どうやって部下の指導をすればよいか戸惑っているという悩みを管理職がよく訴えてくる

「テレワーク」という言葉を除けば、「テレワーク」下になくても悩みそうではありますが、「テレワーク」に移行したことで、よりその悩みや戸惑いが大きくなっているようです。

 

オンラインで管理職研修を実施

こういった相談に応じて、この夏から秋にかけて、様々な管理職研修を“オンラインLiveトレーニング”のスタイルで提供しました。

中には、「めったに会えない管理職同士なので、密対策しながらでも集合研修で実施したい」という声もあったのですが、「テレワークでのマネジメントに悩んでいらっしゃるのであれば、それこそ、オンラインで研修してはどうですか?」と提案し、すべてオンラインで実施することになりました。

研修の中では、管理職が困っていることや実際にやっていて効果があることなどを共有したり、相手を部下と見立てて、オンラインでの対話のロールプレイをしてみたりと、多様な演習を行っていただいています。

中でも皆さんが思いのほか苦労するのは、「対話のロールプレイ」です。

新任管理職であれば、部下との関係づくりを、以前から同じチームで働いているケースであれば、部下の近況を聴く場面を、など、状況に応じてテーマは変えるものの、とにかくオンラインでの対話を実際に演習していただきます。

 

対話のロールプレイで見えてきた課題

ある時、演習後のふりかえりでこんなやりとりが聴こえてきました。

「やっぱり、初対面の部下と会話を成り立たせるのって難しいな。事前にネタをたくさん用意しておかないとねぇ」

「そうだね。何に興味あるかわからないし、上司側がトピックを考えておいた方がいいよね」

「あ、あと、自分が知らないことを言われると困るから、趣味なんかは聞かないほうが無難だよね」

 

おや?あれ?

「部下と話すテーマを上司が全部考えておく」

「部下の話す趣味が理解できないと困るから、そういう話題はふらないようにする」

そんな会話をされているのです。

 

部下の話に耳を傾けていますか?

「部下との関係づくりに悩んでいる」「部下の様子がわからないから指導がしづらい」のであれば、管理職がすることは、「自分が用意したトピックを話す」ことではなく、まずは「部下の言葉に耳を傾けること」ではないでしょうか?

 

部下だってテレワークで不安や解消しない疑問を抱えているでしょうし、しばらく誰とも会話していないから、「話したい!」というストレスもあるかもしれません。

何はさておき、とにかく部下の状況や考えや思いをただただ聴くことが大事なんじゃないかと思うのです。

 

一般に管理職は、自分が何かを話そうとしがちです。部下の話を聞いていても、つい、自分が部下よりも多くを話してしまいます。経験が豊富だったり、部下の悩みや不安に、自分なりの“答え”を持っていたりして、さらに、部下の課題を何とか解決してやりたいという“親心”のなせるわざであることが多いのですが、部下の課題は、部下に語らせ、部下自身が解決の糸口を見つけられるように支援するほうが今の時代は合っています。

それに、いきなり管理職がアドバイスしても、部下の課題を本当に理解できていて、どんぴしゃな解決策を提示することはたぶん稀です。まだまだ部下が言葉にできていないこと、語っていないことがたくさんあるはずなんです。


 

管理職は、まず部下を理解することから始めたほうがよい。それも、「分かった気になっている」のではなく、じっくり耳を傾け、しっかりと理解する。我慢強く丁寧に時間をかけて話を聞くこと!それに尽きます。

 

テレワークであろうと対面で仕事をしていようと、管理職がすべきたった一つのこと。それは、「部下の言葉にじっくり耳を傾ける」です。

相手を理解しないままでは、ピントの合った指導も難しいことでしょう。


時々、「そんなに丁寧に話を聞いている時間がないんです」という方もいらっしゃいますが、「話を聞かないで、自分の思い込みで解決策を提示する」から部下がいつまでも自立・自律しないのかもしれませんよ。

 

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田中淳子(たなかじゅんこ)

トレノケート株式会社 人材育成ソリューション部。 国家資格キャリアコンサルタント/産業カウンセラー/MSQ認定モチベーションアドバンスインストラクター/整理収納アドバイザー1級。 ビジネススキルやキャリア開発、OJT制度に関連する部下後輩の成長支援など、幅広く人材開発の支援にあたる。コンテンツ開発から研修実施まで(講師歴38年)、広く、個人と組織をより良くするお手伝いをしている。 著書は10冊。主な著書に『はじめての後輩指導』『事例で学ぶOJT』(共に経団連出版)、『部下と後輩を育てる47のテクニック』『ITエンジニアとして生き残るための「対人力」の高め方』(同僚・都川信和との共著)(共に日経BP社)がある。 2022年7月より音声配信Voicyにおいて「田中淳子の「人材育成」応援ラジオ」を配信(月-金、朝7:30配信)中。書籍、ブログ、音声など様々な手段で「人材育成」に関する情報発信を続けている。

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