
新年度前に見直すべき育成設計の着眼点とは?手段の目的化を防ぐ視点
目次
はじめに
トレノケートの田中淳子と申します。2026年で講師歴40年になります。
最初の10年は、OS(IT)を教える技術研修の講師をしていましたが、途中で専門を変え、現在はヒューマンスキルやキャリア開発など、ノンIT分野の人材育成に携わっています。現在は、講師として研修を担当するよりも、コンテンツ開発に重きを置いて活動しています。
これまで、4月~5月は新入社員研修、5月~8月はOJTトレーナー研修、9月~12月になると新入社員や若手社員のフォローアップ研修、OJTトレーナーのフォローアップ研修など、若手の成長支援には通年で関わってきました。
また、10年ほど前からは、各年齢層のキャリア開発プログラムを様々な形態で提供したり、「自律した学習者を育成する」ことを目的とした「学び方を学ぶワークショップ」を開発・実施したりもしています。
そんな私が、これから毎月1回、能力開発やキャリア開発に関するコラムをお届けしていきます。できれば、私が毎日配信しているVoicyというラジオ放送(無料で聴けます)とも連動させていきたいと考えていますので、目と耳の両方でご活用いただければ幸いです。(参考:「世界を変える「人」を育てる」トレノケート「田中淳子の「人材育成」応援ラジオ」/ Voicy - 音声プラットフォーム)
さて、第1回のテーマは、「手段が目的化していませんか?」です。
研修を回すこと自体が目的になっていないか
話をシンプルにするために、「研修」を開催することになったとします。
- 何のために開催するのか
- 何を目指すのか
- どんな効果を狙うのか
「定番化」が目的を曖昧にすることもある
例えば、「毎年やっているから、今年も7月くらいに5年次社員向けのリーダーシップ研修を開催しないと」という判断です。
仕事環境も、働く一人ひとりも、毎年確実に変化しています。にもかかわらず、「この時期にやるものだから」という理由だけで継続してしまうと、現場ニーズとの乖離が少しずつ広がっていく可能性もあります。
限られた投資だからこそ、毎年問い直したい
もちろん、研修には「同じ釜の飯を食った仲間意識」の醸成といった副次的効果もあります。それでも、時間とコストをかけて実施する以上、できる限りその時々の最適解を目指したいものです。
そのためにも、
- これは何のために行うのか
- 期待している効果は何か
を、人事・人材育成部門内で定期的に確認し合うことには大きな意味があります。
ASIS-TOBEで考える育成設計
- ASIS(現状):対象者はどのような状態か。何ができて、何ができず、どのような課題を抱えているのか。
- TOBE(ありたい姿):どのような能力を持った人を育てたいのか。それは何のためか。
このASISとTOBEのギャップを埋めるために最適な手段が研修であれば、研修を企画します。
ただし、ギャップを埋める方法は研修に限りません。例えば、新入社員の成長支援が目的であれば、新入社員研修の見直しだけでなく、OJTトレーナーやメンターなど複数の支援者を配置する“仕組み”の導入が有効な場合もあります。
まとめ:年度末は、目的を見直す好機
多くの施策は、時間の経過とともに当初の目的意識が薄れ、手段そのものが目的になりやすい傾向があります。
年度末のこの時期は、各施策の目的を改めて問い直す良いタイミングかもしれません。
もし、ASIS-TOBEの整理から一緒に検討したいという場合は、人材育成お悩み相談室または、弊社の担当営業までお気軽にご相談ください。
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