【PMBOK®ガイド第6版】大きな変更点7つ
2017年9月6日、PMBOK®ガイド 第6版(A Guide to the Project Management Body of Knowledge,(PMBOK® Guide)-Sixth Edition, Project Management Institute, Inc., 2017)がリリースされました。
PMI®会員の方は、PMI®本部のウェブサイトから英語版および翻訳11か国語版のpdfをダウンロードできます。紙の印刷版は、英語版のみ9月6日に出版され、他の11か国語版は、10月の出版予定だとアナウンスされています。また、PMP®資格試験の第6版への対応は、近々のアナウンスとされています。
PMBOK®ガイド 第6版の大きな変更点7つ
第5版から第6版への変更は多岐にわたりますが、大きな変更点は次の点です。
(1)プロジェクトマネジメント・ビジネス文書
プロジェクトから、いついかに利益が生み出されるか、および、その利益を測定するメカニズムを記述するプロジェクト・ベネフィット・マネジメント計画書などを取り上げています。
(2)プロジェクト・マネジャーの役割
PMBOK®ガイド第6版第3章は、「プロジェクト・マネジャーの役割」と題されています。役割とともにコンピテンシーについても取り上げています。
(3)アジャイル
第5版では、アジャイルはその名称がでてきただけでしたが、第6版では、アジャイルの場合には、プロジェクトマネジメント・プロセスをどう具体化するかについての記述が、すべての知識エリアに記述されています。
(4)3プロセスの追加、1プロセスの削除
プロジェクトマネジメン・プロセスは49になりました。具体的には、プロジェクト知識のマネジメント、リスク対応策の実行、資源のコントロールが追加され、調達終結が削除されました。
(5)リスク・マネジメント知識エリア
個別リスクだけでなく、「プロジェクト全体のリスク」にも取り組むことを強く推奨しています。リスク対応策の実行プロセスが新たに追加され、リスク対応計画を計画するだけでなくそれを実行することも重要であることを強調しています。第5版ではマイナスのリスク対応戦略は回避、軽減、転嫁、受容でしたが、第6版ではエスカレート(上に報告する)が追加されました。プロジェクト目標のスコープの外側にリスクが特定された場合には、組織の関連する人や部署に渡す必要があるということになります。
(6)資源マネジメント知識エリア
人的資源マネジメント知識エリアは、資源マネジメント知識エリアに名称変更され、物的資源も対象になりました。
(7) 知識マネジメント
教訓は、PMBOK®ガイドのこれまでのバージョンでも強調されていましたが、それを知識・知恵にまで深める観点からさらに強化されています。
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