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AWSのデータベースとは?サービス一覧や活用シーンを比較しながら解説
クラウドプロジェクトでAWSデータベースを導入しようとするものの、どのサービスが最適か悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
AWSにはリレーショナル型やインメモリ型、ドキュメント型など多様なデータベースが提供されており、それぞれ異なる特性と利点を持っています。
プロジェクトに最適なデータベースを選ぶためには、各データベースサービスの特徴を理解することが大切です。
そこで本記事では、AWSが提供する様々なデータベースサービスを比較し、それぞれの特徴や活用シーンを詳しく解説します。
本記事を読めば、AWSデータベースに関する知識を深め、プロジェクトに適したデータベースを選択できるようになるでしょう。
目次[非表示]
データベースとは?
データベースとは、決まった構造で整理されたデータの集まりであり、コンピュータ内に電子的に保存されるものです。
データベースは大量のデータを効率的に検索・管理できるよう設計されており、製品の情報、顧客のデータ、財務記録などへ簡単にアクセスできます。
AWSデータベースのメリットとしては、データ量の増減に応じて柔軟にスケーリングができ、堅牢なセキュリティ対策を備えているため、クラウド上で安全かつ効率的にデータを保存・管理できます。
また、データ分析も優れているので、リアルタイムでの意思決定を支援するツールとしても便利です。
AWSデータベースサービスの比較
AWSでは、様々なデータベースサービスを提供しており、用途やニーズに応じた最適な選択が可能です。
AWSデータベースを大きく分けると、Converged DatabaseとPurpose built Databaseがあります。
Converged Databaseは、一つのデータベースで複数のデータ処理が可能で、Purpose built Databaseは、特定の目的のために作られたデータベースです。
Purpose built Databaseは、1つの目的に特化しているため、用途に合わせて選択できます。
なお、従来のリレーショナル型データベースに加えて、NoSQLデータベースも提供されており、柔軟かつ高速なデータ処理が可能です。
次項で、Purpose built Databaseに該当する各タイプのデータベースの特徴を詳しく解説します。
リレーショナル型
リレーショナル型データベースは、テーブル間でデータを分割し、キーを介してリレーションシップを持たせる構造です。
スキーマ設計によりデータの整合性や正確性を担保できるため、大規模なトランザクション処理に適しています。
AWSのリレーショナル型データベースサービスには、Amazon Aurora、Amazon RDS、およびAmazon Redshiftがあります。
高度なスケーリングと高可用性により、さまざまなビジネス要件に対応可能です。
キーバリュー型
キーバリュー型データベースは、キーと値のペアでデータを管理するため、検索やデータの挿入・更新が高速で行える点が特徴です。
AWSのキーバリュー型サービスにはAmazon DynamoDBがあり、瞬時にスケーリングし、低レイテンシーで大規模なデータ処理を行えます。
そのため、リアルタイムのデータ分析やオンラインゲーム、IoTアプリケーションにおすすめです。
インメモリ型
インメモリ型データベースは、データをメモリ上に保持することで、高速なデータ処理を実現します。
ディスクI/Oを排除するため、応答時間が短縮でき、リアルタイムのアプリケーションにおすすめです。
AWSではAmazon ElastiCacheやAmazon MemoryDBがインメモリ型のサービスとして提供され、キャッシュ用途やリアルタイム分析に使用されています。
ドキュメント型
ドキュメント型データベースは、JSONやXMLといった形式で、データを保存します。
そのため、eコマースサイトやコンテンツ管理システムなど、複雑なデータ構造を扱うアプリケーションにおすすめです。
AWSのドキュメント型データベースには、Amazon DocumentDB (MongoDB 互換)があります。
グラフ型
グラフ型データベースは、データ間の関係性をグラフ構造で表現し、データの関連性を基に分析を行います。
そのため、ソーシャルネットワーク分析や不正検知など、複雑な関係性を分析するのにおすすめです。
AWSのグラフ型データベースにはAmazon Neptuneがあり、複雑なリレーションシップを高速に処理できます。
ワイドカラム型
ワイドカラム型データベースは、大規模なデータを効率的に扱うために設計されており、特に高スケールが要求されるアプリケーションやIoTデータの管理に最適です。
AWSのAmazon Keyspacesもこの型のデータベースであり、大量のデータを短時間で処理ができるため、分散型アプリケーションにおすすめです。
時系列型
時系列型データベースは、時間ごとに取得されたデータを効率的に保存・分析するために設計されています。
そのため、センサーのデータや株価の変動など、時間軸に沿ったデータを扱うアプリケーションにおすすめです。
AWSの時系列型データベースとしてはAmazon Timestreamが提供されており、時間ベースのクエリに最適化されたデータ管理が可能です。
(最新)AWSデータベース関連の資格について
2024年に新たに登場した「AWS Certified Data Engineer – Associate (DEA)」は、AWS上でデータベース設計、最適化、保守に関する知識を証明するための資格です。
DEAを取得すれば 、AWSの様々なデータサービス(Amazon Redshift、Amazon DynamoDBなど)を連携させ、大規模なデータ処理パイプラインを構築できることを証明できます。
なお、2024年4月に下記3つのAWS認定資格が廃止されました。
- AWS Certified Data Analytics – Specialty (DAS)
- AWS Certified Database – Specialty (DBS)
- AWS Certified: SAP on AWS – Specialty (PAS)
上記の資格は、より最新の認定プログラムに置き換えられているため、最新の資格取得を目指しましょう。
AWSデータベースが学べる公式コース
AWSでは、データベースに関する様々な公式コースを提供していますが、大きく分けるとデジタルトレーニングとクラスルームトレーニングの2種類です。
デジタルトレーニングは、オンラインで学べる無料のトレーニングで、いつでもどこでも利用できます。
データベースの基礎から、AWSの各サービスの実践的な使い方まで、幅広い内容を学べます。
特に、短期間で効率的に学びたい人に向いており、自分のペースで学習を進められるのが魅力です。
一方で、クラスルームトレーニングは、AWS認定のインストラクターから直接指導を受けられるクラス形式のトレーニングです。
実践的な演習が多く、より深い理解が得られます。
また、チーム全体で同じレベルの知識を身につけられるため、企業内トレーニングとしてもおすすめです。
AWSデータベースに関するよくある質問
AWSデータベースに関するよくある質問は、下記の通りです。
- SQLとは何ですか?
- RDBを操作する際の言語は?
それぞれ詳しく解説します。
SQLとは何ですか?
SQL(Structured Query Language)とは、リレーショナルデータベースでデータの格納、検索、更新、削除などを行うための標準的なプログラミング言語です。
リレーショナルデータベースは、データをテーブル(行と列)で表現し、それらのテーブル同士の関係を維持しながら管理します。
SQLを使用すれば、複雑なクエリを実行したり大量のデータを操作したりしても、データの一貫性や整合性を保ちながら扱えます。
RDBを操作する際の言語は?
リレーショナルデータベース(RDB)を操作する際には、SQL(構造化クエリ言語)を使用します。
SQLは、データの定義、操作、アクセス権限の管理に広く使用されており、データの抽出や更新、削除といった操作を簡単に行えます。
一方で、NoSQLデータベースでは、SQLに限らず、異なるプログラミング言語を用いてデータ操作が可能です。
AWSデータベースの知識を深めるなら公式研修で!
AWSのデータベースサービスは、リレーショナル型やキーバリュー型、インメモリ型など幅広い選択肢を提供し、プロジェクトの要件に応じた最適なデータ管理が可能です。
本記事で紹介した各サービスの特徴を理解し、自社のニーズに合ったデータベースを選定すれば、効率的なデータ管理と分析ができるでしょう。
さらに、AWSの専門知識を深めたい方には、AWS認定トレーニングの提供を行うトレノケートのAWS研修もおすすめです。
AWSの公式研修を通じて、実践的なスキルを習得し、クラウドデータベースの効果的な運用に活かしていきましょう。
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