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AI導入の課題と、AI活用推進に必要な人材とは(atma株式会社様インタビュー)

DXの流れが加速する中、AIの活用に注目が高まっています。
トレノケートもAI導入によるビジネス強化を目指し、2020年3月よりAI導入コンサルティングのatma株式会社(アートマ)との協業を開始しました。日本のAI活用はまだまだ少なく、ユーザー企業を対象としたIPAの調査によればAI導入済の企業は4.2%程度とのことです。AI導入の現状や課題について、atma株式会社代表取締役の上浦伸也様にお話を伺いました。
​​​​​​​ ※参考・引用:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)「AI白書2020」


AI導入の状況について

Q:貴社はAI導入コンサルティング・開発を行っておられますが、
 AI導入に関して、現在はどのようなご相談が多いのでしょうか。

詳細は会社によって異なりますが、ご相談の傾向は大きく2つに分けられます。

1つは要望がまだ明確に定まっていないケース。「AI導入に興味があるが、自社ならばどのように活用できるか」といったご相談ですね。この場合はお客様の事業内容などに応じてAI、機械学習の活用についてアイデアを数パターン提示します。それらをご覧いただいて、「実現したい」となったら具体的に進めるという形をとることが多いです。

もう一つは「業務効率化や売り上げ拡大のために、自社の事業のこの部分にAIを導入したい」といった、ご要望が明確・具体的なケースです。最近はAIに関する情報やリテラシーの高い方が増えているからか、後者のような具体的なご相談が増えてきています。

AI導入の具体例としては、工場の機械の故障予測、査定・校正作業の自動化、購買・需要予測などがあります。なお現時点では「売上拡大」よりも、比較的導入しやすい「業務効率化・コスト削減」のご相談が圧倒的に多いです。


Q:トレノケートもAI導入に向け、現在は社内業務改善などにおいて貴社にご支援いただいています。今後は新規サービスの創出も検討してく予定ですね。

はい。受講者の傾向分析による最適な育成プログラムの提案や、現在不足しているAI人材育成研修コースの拡充などを検討しています。ゆくゆくはこの教育・研修業界において、AIを使った新たなサービスを創出し、DX時代の社員育成に貢献できればと考えています。


AI導入の課題について

Q: 日本のAI導入の課題は何だと思われますか。

まず企業の内的な要因としては、システム・環境面や人材のスキル・知識面での課題が大きいと思います。例えば機械学習では大量のデータを使って学習し何らかの意思決定を自動化する等といったことをするのですが、そのためには、そもそもデータを蓄積するしくみが整っていないと実現が困難です。また、AIを含めたDXに対するリテラシー、つまりシステムを事業に活かすことに対する知識やスキルの向上も必要だと思います。

外的な要因としては、汎用的に使いやすいサービスがまだ少なく事業に合わせたカスタマイズが必要なため、導入コストが高いという点も挙げられるかと思います。


AI活用の推進に必要な人材について

Q:AI導入を進めるためには、どのような知識・スキルを持つ方が必要になりますか。

AI活用の促進には、特にAIビジネスプランナーが足りていない印象ですね。「事業を成長させるうえで大事な知識」と「機械学習で実現できることに対する知識」の両方を合わせ持つ人材を増やすことが必要だと考えます。

特にビジネス側の視点がAI活用では非常に重要です。私は、テクノロジーはあくまでツールであり、その価値は「『人の営み』をいかに豊かにできるか」だと考えています。なので極端な話、技術面でいかに高いスキル・知識を持っていても「誰に、どんな価値を提供できるのか」を視野に入れていないと難しいと思います。
とはいえ、ビジネス視点に長けていたとしてもAIに関する知識がなく「あれもこれも実現できるはず」という発想になってしまうと、失敗しがちです。ビジネス面での知識・知見とAIに関する地に足のついた基礎知識をバランスよく持ち、事業部門とIT部門の間に立てる方がいると理想的ですね。

Q: AI人材のスキルアップに関して、貴社はデータ解析のコンペティション「atma Cup」を開催されていますね。こちらはどのようなイベントなのでしょうか。

atma Cupは参加者が準備されたデータをテーマに沿って分析・予測し、その精度を競うイベントです。2020年5月に第5回目をオンラインで開催した際、参加応募者は300名を超えました。

参加者は企業でデータサイエンティストや研究職として活躍されている方などハイレベルな方が多く、中には学生の方もいらっしゃいます。

なお、課題は「実務上起こり得る状況に近いものにする」という点にこだわっていて、例えばデータはあえて粗い状態のままにしていたり、制限時間を短くしたり等の設定をしています。これにより実践力が鍛えられることを狙っています。

このイベントは、データサイエンティストや機械学習エンジニアが自分たちのスキルを磨きつつ楽しめる場を作りたいという思いから運営しています。実践力を積むには課題とデータが必要ですが、なかなか実際のデータを使った練習は難しいのですよね。学生ですと企業等のデータに触れる機会が少ないでしょうし、データ分析の仕事をしている方でも自社の事業で扱う課題・データのみだと知識の活用が限定的になってしまう。そういった方々が、様々な課題に対しお互いに競い合いながら経験を積み、発想の幅を広げられる機会になればと考えています。初学者向けの講座も行いますので、未経験の方も歓迎です。ぜひ色々な方に楽しんでご参加いただきたいですね。




上浦様、お忙しい中インタビューにご協力いただき、ありがとうございました。

トレノケートはatma様との協業により人材育成業界における DX、イノベーション創出の加速に貢献してまいります。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。


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