ITやデジタルを学ぶのが苦手なのは、ミドルシニアとは限らない。
2023年も昨年に引き続き、デジタル人材、DX人材、あるいは、それに向けてのリスキリングが注目された年でした。
経産省によると、「リスキリング」とは、「新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必 要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、 必要なスキルを獲得する/させること」とのこと。単なる学び直しとは異なり、「IT、デジタル」を学ぶ、あるいは、学び直すことが主眼のようです。
(出典:経産省「リスキリングとは ―DX時代の人材戦略と世界の潮流―」)
デジタルが苦手なのはミドル層・シニア層だけ?
「ITとかデジタル」を学ぶという時に、「うーん、難しいのかなぁ」と思われがちなのが、ミドル層、それ以上にシニア層です。
しかし、先日、東亜建設工業株式会社中野亘様に同社のデジタル人材育成についてインタビューした際、「どの年代層にも一定数のデジタル苦手な方たちがいらっしゃる」という話をしてくださいました。
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・田中淳子の「人材育成」応援ラジオ
#373 魅力あるワークスタイルと社員の幸福度向上を目指し、ノーコードローコード開発の成功体験をコツコツと積み上げ、効率化を目指す。【インタビュー:中野亘様(東亜建設工業株式会社)】
若年層は、生まれた時からスマホやインターネットに触れて育ってきたものの、必ずしも、ITやデジタルに誰でも強いとは限らず、一方、ミドルやシニアだからといって誰もがITやデジタルを苦手としているわけでもなく、年齢に関係なく、デジタルよりアナログのほうがいいと感じる人は一定数いるとのことでした。
何が苦手で何が得意か、新奇なことへの好奇心や挑戦心も、年齢ではなく、個人差があるということなのでしょう。
ただ、どの業界であっても、どの職種であっても、誰もがITやデジタルと完全に無縁ではいられない世の中になってきていて、早晩、深さや範囲は異なれど、ITやデジタルを学び、慣れていかなければならないことは変わりないようです。
互いに学び合い、リスキリングを楽しむ
先日、ある企業で「キャリア自律」セミナーを担当した際、たまたま50代が集まったグループでは、こんな会話をなさっていました。
「俺たちが若手に伝承しなきゃいけないこともあるけど、引き継がなくていいことだってあるよね。それより、若い人たちの方が詳しいITとか最新テクノロジーとかそういうの、逆に教わるっていうのもありだよな。」「うんうん!」
ミドルやシニアが若手に教えるだけでなく、若手から学ぶというスタイルも取り入れて、互いに学び合えばよいね、というお話ですが、互いの得意を活かし、新しいことを学び、仕事力を身に着けていくことは大切ですね。
私は、2022年からVoicy(音声プラットフォーム)でラジオ番組の配信を始めました。1年半、400回近く毎朝配信しています。これだけやっていくと音声ファイルの編集も簡単なことならできるようになりました。最初は、若い同僚に助けてもらいましたが、相手の時間を奪ってしまうので、自分でできるようになろうと、1時間×2回に分けて教えてもらって、今では、音声ファイルの途中を削除して、つなぐといった作業であればさくさくっとできるようになりました。なんでもやってみるものです。
ChatGPTの衝撃からスタートした2023年。IT、デジタルは2024年、さらに加速することでしょう。変化の流れは止めようがありません。
折角なら「どこまで変化するか、こりゃ面白いな!」と楽しみ、でも、肩の力は抜いて、変化に対応すべく学び直していくのが、キャリアのサバイバル力を上げる一つの方法です。
私もまだまだ頑張ります!
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DX(デジタルトランスフォーメーション、以下DX)を推進する上で、人手不足が大きな課題となっていますが、その解決手段としてリスキリングが重要です。
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