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G検定とは?難易度やおすすめの勉強法、取得のメリットなど

作成者: 小山 由加(こやま ゆか)|2024-02-19

DX推進に伴いリスキリングへの注目も高まる中で、G検定の取得に興味をお持ちの方も多いことと思います。
今回は、G検定の概要や難易度、おすすめの勉強法などを解説します。
気になる「G検定は文系でも大丈夫?」「G検定取得のメリットは?」という疑問にもお答えします。

※当記事の内容は2024年2月時点のものです。 


G検定とは?

G検定(JDLA Deep Learning for GENERAL)」とは、一般社団法人日本ディープラーニング協会が実施する、AI・ディープラーニング活⽤に向けた基礎知識習得のための検定です。AIに関する技術的な⼿法やビジネス活⽤のための基礎知識を有しているかを確認できる試験です。

 

G検定の概要

試験概要は下記のとおりです。

■試験概要:
ディープラーニングの基礎知識を有し、適切な活用方針を決定して、事業活用する能力や知識を有しているかを検定する。
・試験概要:120
・小問200問程度の知識問題(多肢選択式)
・オンライン実施(自宅受験)


■G検定の対象者

G検定は、ディープラーニングをビジネスに利活用できる人材(ジェネラリスト)を目指す方向けの試験で、公式サイトに記載がある通り、下記のような方におすすめです。

AIについて体系的に理解したい
AIでどんなことができるのか知りたい
DX理解のためのリテラシーを習得したい
・会社のDXに向けてリテラシーを向上させたい
・エンジニアとの連携を深めたい

2017年の開始から20241月における累計受験者数は115,596名、累計合格者数は76,327名と、多くの方が受験している注目度の高い試験です。

※参考:2024年 第1 G検定」開催結果を発表(3,291名が受験し、2,398名が合格)

※試験の詳細・最新情報は一般社団法人日本ディープラーニング協会公式のWebサイトをご参照ください。

 一般社団法人日本ディープラーニング協会

 G検定特設サイト 

 

G検定は文系も太刀打ちできる?

G検定の概要を見て、「理系向けの試験?」という印象を持たれた方もいらっしゃると思います。
確かに、理系分野の知識があると理解が進みやすいということはあるでしょう。とはいえ、文系の方にとってハードルがもの凄く高いかというと、そのようなことはありません。

高度な数学の知識を問われる試験ではないので、公式テキストや関連書籍などを参考に、機械学習・ディープラーニングの手法の理解に最低限必要な部分をおさえておけば十分合格を狙えます。
もちろん、問題集や例題を解いて感覚をつかんでおくのもおすすめです。
G検定の例題はこちら 

 

ちなみにトレノケートでもG検定に合格した社員が10名以上おりますが、うち半数以上は文系出身です。
私も文系で、数学に苦手意識を持っていたので確かに不安もありましたが、数学・統計の復習から学習をスタートし、下記の通り無事に合格することができました。
数学0点の文系ノンITママがG検定に合格するまで

 

G検定の試験範囲

G検定では、下記の通りAIの歴史や動向、ディープラーニングの概要、産業への応用、法律等々、幅広い知識が問われます。数理・統計も試験範囲に含まれています。


G検定の試験範囲】
  • 人工知能(AI)とは:人工知能の定義、歴史
  • 人工知能をめぐる動向:探索・推論、知識表現、機械学習・深層学習
  • 人工知能分野の問題
  • 機械学習の具体的手法:教師あり学習、教師なし学習、強化学習、モデルの評価
  • ディープラーニングの概要:
    ニューラルネットワークとディープラーニング、ディープラーニングのアプローチ、
    活性化関数、学習の最適化 など
  • ディープラーニングの手法
    CNN
    、深層生成モデル、画像認識分野、音声処理と自然言語処理分野 など
  • ディープラーニングの社会実装に向けて
    AI
    と社会、AIプロジェクトの進め方、データの収集、データの加工・分析・学習、実装・運用・評価、クライシス・マネジメント
  • 数理・統計
    統計検定3級程度の基礎的な知識

※参考・引用:G検定の試験範囲(シラバス)

G検定の難易度について

2024年2月現在における直近3回の試験の合格率は下記のとおりです。


このように合格率は7割程度とかなり高く、かつ試験概要にあるように知識問題多肢選択式)系の試験であるため、G検定の難易度はそれほど高くはないと考えられます。

ただし、試験範囲がとても幅広く、かつ問題数が多く一問一問を短時間で回答する必要があるため油断は禁物です。試験範囲をなるべく漏れなくしっかりと学習することをおすすめします。


G検定におすすめの試験対策方法

では、どのように対策していけばよいのか?おすすめの試験対策方法をご紹介します。
G
検定は参考書籍や学習コンテンツが豊富にあるので、ぜひ下記を参考に、ご自身の知識状態や学習スタイルに合ったものを選んで対策していってください。

1)G検定の公式テキストや参考書籍を読む

G検定は幅広い知識と理解が求められる試験なので、公式テキストや推薦図書などをいくつか読むことをおすすめします。
参考までに、私が試験対策で使った書籍で特に役に立ったと思うものをご紹介します。


・深層学習教科書ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 公式テキスト(翔泳社)

・人工知能プログラミングのための数学がわかる本(KADOKAWA

・徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト 問題集(インプレス)

日本ディープラーニング協会の公式Webサイトでは、推薦図書が多数紹介されていますので、ぜひご参照ください。

G検定の推薦図書(日本ディープラーニング協会)

 

2)G検定に対応した研修やeラーニングを受講する

「書籍だけではイメージがわかず勉強が進まない。」「独学で本当に理解できるか不安だ。」という方は、研修やeラーニングを活用するのも手です。
トレノケートでも、下記の研修・eラーニングをご用意してます。
G検定の学習のファーストステップとして、ご興味あればぜひご活用ください。

・ビジネスパーソンのためのAIリテラシー入門 ~G検定対応~

eラーニング】ビジネスパーソンのためのAIリテラシー入門 ~G検定対応~

 

3)問題集などを活用し理解度チェックと知識の強化を

推薦図書に記載があるように、G検定は多数の問題集があります。また、公式Webサイトでは過去問も少し紹介されています。
試験対策の仕上げとして理解度チェックに活用するのはもちろん、学習の手始めにもさらりと参照しレベル感をおさえておくと、効率的な学習に繋がると思います。

また、これはトレノケートの講師おすすめの理解度チェック法なのですが、学んだことをぜひお近くの人に説明してみてください。
もし説明がたどたどしくなる場合はおそらく理解が不十分です。特に理解を深めたいトピックに関しては、少しずつでもすらすらと説明できるレベルを目指してみましょう。

もし身近に説明を聞いてくれる方がなかなか見つからない場合は、ノートに書き出してみるのも手ですね。とにかく学んだことをアウトプットしてみるのが理解度チェック、ひいては理解を深めるにはおすすめです。

 

G検定のメリットとは?

G検定はどう役に立つのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。G検定取得のメリットや、G検定を取得しているトレノケート社員のコメントをご紹介します。

G検定取得 3つのメリット

  • AI分野の基礎知識を習得していることの証明になる
    G検定取得により、AIに関する技術的な⼿法やビジネス活⽤のための基礎知識を有していることの証明になります。
    G検定に合格すると合格証やオープンバッジが発行されるので、ご自身のスキル証明の一つとして活用すると良いでしょう。

  • AI利活用に向けての基本的な知識の習得ができる
    画像認識やチャットなど、AIの活用はどんどん身近な存在になりつつあります。ビジネス部門の方がAI利活用を企画したりAIを使った業務の効率化を考えるときに、AIの基本的な仕組みや可能・不可能なこと等の理解を持っておく必要があります。
    G
    検定で求められる知識の習得により、AI利活用のために最低限必要なトピックをおさえることが可能になります。

  • 合格者コミュニティ「CDLE」に参加できる
    G検定に合格すると、合格者のみが参加できる日本最大級のAI人材コミュニティ「CDLE」に参加することができます。
    情報交換や更なる継続的な学び、実践の場として、またご自身の世界を広げるきっかけとしてなど、ご自身のキャリアに活かせる機会になるかと思います。

G検定を取得して良かったと思うことは?」トレノケート社員に聞きました

トレノケートでG検定を取得した社員に、「G検定を取得して良かったと思うことは何か?」を尋ねてみました。
参考までにご紹介します。

  • G検定を取るまでのプロセスで付けた知識は有用でした。お客様との会話でAI関連のトピックが出た時に、
    お客様の話している事を理解することができました。
    またプライベートで家族に「AIって何?」と聞かれた時にざっくり説明することができ、感心してもらえました。【営業・文系】

  • 営業活動で確実に役立っています。また、他のAI関連の試験(AWS認定Machine Learning - Specialty)を受けるまでの対策の一つとしてG検定に挑戦し、いずれも一発合格できました。【営業・文系】

  • 良かったと思うのは、G検定受験する方が多いとその話題で話せることですね。
    周りで受験を考える方が増えているので、受けておいて良かったなと思います。
    また、「JDLA(日本ディープラーニング協会)」という組織を知るきっかけにもなるのではと考えます。
    【講師・理系】

  • 育休復帰後、色々と忘れていたり思い通りに仕事が進められなかったり……と四苦八苦していた時にG検定の存在を知り、少しでも自信に繋げられればと思い挑戦しました。AIの歴史・技術動向・法制度・国内や海外の動きなど幅広く学ぶ良いきっかけになりましたし、マーケティング業務(コンテンツ企画・制作)にも役立ちました。【マーケティング・文系】

 

まとめ

G検定は試験範囲が広く問題数も多いため、試験対策は結構大変ですが、今回ご紹介したように難易度はそこまで高くはなく、努力がしっかり報われる類の試験だと思います。

AI分野でのリスキリングの第一歩として、AIの歴史・技術動向・法制度・国内や海外の動きなど、AIを取り巻くトピックについて幅広く学ぶにはおすすめの試験です。

G検定に関心をお持ちの皆様のご参考になりましたら幸いです。

G検定の対策におすすめの研修・eラーニング

トレノケートではG検定の対策におすすめの研修・eラーニングをご用意しています。


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AIに関する知識を、コンパクトに1日で学ぶことができる研修です。 デジタルリテラシーとしてAIの基礎知識を身につけたい方や、G検定受験に向けてのファーストステップに最適です。

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