DXやデジタルトランスフォーメーションという言葉を多く聞くようになりました。しかし、企業がDX化を行うにも、それが出来る人材がまずいない、という壁が立ち塞がります。
この記事では、DX化を実現するためにどのような課題と、それに対応する人材育成のパターンがあるか、実際に寄せられているご相談を元に「よくある例」をご紹介します。
※6/25に開催された「DX人材育成支援セミナー」(現代ビジネス主催)での弊社講演のサマリー記事となります。
目次[非表示]
本題の前に、DX化が起こるとはどういうことで、どのような変化が起こるのでしょうか?難しい言葉での定義ではなく、ITプロフェッショナルと現場のITユーザーの立場でその変化を見てみましょう。
DX化を行う前は、ITプロフェッショナルへ開発・運用を委託している状態です。このときは、中央集権的にITシステムやインフラの構築や管理を行っています。
そのため、ITプロフェッショナルである企業のIT部門やシステムインテグレーターでは、障害に備えてデータセンターに人が常駐する必要があるなど、運用や開発に大きな負担がかかっています。
ユーザー側では、ITシステムは自分たちでは手出しができない領域であるため、たとえば業務プロセスを変えれば効率が良くなると分かっていても、システムの改善要望を出しても実行まで時間がかかるため結局実現に至らない、ということがあります。
クラウドの普及により、柔軟にITインフラが利用できるようになったことが大きな要因としてDX化が起こります。
ITプロフェッショナルでは、物理的な機器の管理から解放されたり、APIの利用で運用の自動化や開発の効率化を行うことができ、他のことに時間を使えるようになります。
ITユーザーとしてもメリットがあり、クラウドシフトすることで業務に必要なデータを柔軟に入手・利用できるようになります。そうすると、手元で小さなプログラムを作ったり、改修が出来たりするようになるため、現場の必要性に応じて、素早く変更が出来ます。
また、そこまで深い活用でなくても、新しいITツールを使うと楽になる、時間の節約になる、などデジタル化することで効率化を図ることができる業務は大なり小なり多くあります。
DX化のイメージがつかめたところで、具体的にどのような人材を育成すればよいのか、ご紹介します。
企業によって課題や必要なスキルが異なるため、「DX研修」という括りでの一般化はまだ難しい状態ではありますが、2020年後半から弊社にいただいているご相談の中からよくあるパターンを、対象となる部門・立場別に抽出しました。
多くの企業様からご相談をいただく課題です。この場合、まずITの活用による業務効率化を促進します。
こうした悩みをお持ちの場合は、アイディアの発散方法を身に付けます。また、それをITでどう実装すればよいかの勘所も必要です。
昨今急激に進んだテレワークの環境にうまく適応できず、業務効率が低下してしまう現場スタッフのパフォーマンス向上は喫緊の課題です。DX化を成し遂げるためにも、こうした社員一人ひとりがIT的に自立したリモートワーカーとなることが必要です。
クラウドコンピューティングはオンプレミスの環境とは特性が異なるため、考え方が大きく変わります。そうした課題がある中では、まずITの専門家の中でDXシフトに向けた基盤の構築を行います。
システムインテグレーター様の悩みとして伺う声です。ヒアリング力や戦略的思考を身に付けることで、提案力を強化することが可能です。
この記事でまとめた内容の詳細は、下記の録画視聴よりすべてご覧いただけます。
記事では紹介しきれなかったDX人材育成の推進フローなども解説しています。
また、その他の育成ケースについては、こちらもご参考ください。