【PMBOKⓇガイド入門】では、グローバルナレッジの講師が「PMP® BOOT CAMP(弊社のPMP®試験対策講座)」の中でお話ししている内容を、少しずつご紹介してまいります。
PMP®試験対策、PMBOK®ガイドに関する知識の修得、プロジェクトの現場でご活用頂けますと幸いです。
PMBOK(R) Guide第5版の立上げプロセス群には、前回ご紹介した「プロジェクト憲章作成プロセス」以外にもう一つプロセスがあります。それが今日ご紹介する「ステークホルダー特定プロセス」です。
このプロセスでは、「ステークホルダーを特定し、プロジェクトに対するステークホルダーの利害、影響を分析」します。ステークホルダーの定義については、第11回および第12回に記載してありますので、そちらをご覧ください。
【PMBOKⓇガイド入門】第11回:ステークホルダー(その1)はこちら
【PMBOKⓇガイド入門】第12回:ステークホルダー(その2)はこちら
プロジェクトの体制図に出てくる人だけがステークホルダーとは限りません。たとえば、体制図には入っていないのですが、やたらとプロジェクトに口をはさみたがる役員がいた場合、その役員の発言がプロジェクトに思わぬ影響を及ぼすことも起こりえます。そのような場合、その役員と対等な立場にいる別の役員を味方につけておくことで、過度の干渉を防ぐことができるかもしれません。
このように、ステークホルダーを明らかにしたうえで、プロジェクトへの影響を分析しておくことが、このプロセスで実施すべきことです。
PMBOK(R) Guide第5版では、特定、分析した結果を「ステークホルダー登録簿」という形でアウトプットするよう定義しています。さすがにそこまで実施するのは難しいかもしれませんが、プロジェクトの当初に「あの役員は要注意人物だな」とか、「技術畑出身の役員だから、技術に関してはごまかしがきかない、慎重にいこう」とかいった対応を、プロジェクトの主要メンバー間である程度認識合わせをしておくことが重要です。
ステークホルダーマネジメントの定石として、PMBOK(R) Guideでは以下の方法を提示しています。
ステークホルダーを特定し、分析した上で、ステークホルダーにどうなってほしいかを明確にし、そうなってもらうためにどのようにステークホルダーマネジメントをしていくか(ステークホルダーとどうお付き合いをしていくか)を決める
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