「提案する機会は得られたが、残念ながら最終的に受注できなかった」
「競合他社が選ばれてしまった」
ソリューション提案における課題として、このようなお悩みをよくお聞きします。
お客様に選ばれる為には提案依頼書(RFP)を待つのではなく、できるだけ上流のフェーズからお客様と信頼関係を築き、真のニーズを把握した提案内容を作りこんでいく必要があります。
今回はお客様が課題を認識してから発注先を決定するまでの各フェーズにおいて、受注を勝ち取るためにおさえておきたい行動のポイントをご紹介します。
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お客様が何らかの問題解決の必要性を認識した段階です。 この時点ではまだお客様の中でも問題を明確には認識できていません。
まずはお客様の課題を正しく理解するために、信頼関係を構築し顧客の本音や気づいていない潜在的なニーズを引き出すスキルが必要になります。
この段階からできるだけ深く話を聞き、どのような組織でどのような課題があるのか、 そして商談になった時にどのような方々がステークホルダーとして登場されるのか、 情報を収集し、ステークホルダー分析を行ないます。
お客様は問題解決のための情報収集を本格的に開始します。問題が明確になってきて、その解決のためにどんなソリューションが世の中 にあるのかを情報収集している段階です。複数のベンダーにRFI(情報提供依頼書)を提示し、課題解決のためにどんなソリューション が考えられるのかを把握し始めます。
この段階で提案側が行うのは「仮説検証を反映した提案コンセプトの作成」です。そのために初回商談で重要なステークホルダーとの信頼関係を構築し本音を引き出す、仮説をぶつけてお客様の反応から期待値を想定し次の商談へつなげる、といった行動が必要になります
お客様は問題解決のための現状分析、解決策の検討を本格化させます。
この段階でやるべきことは、お客様にとって納得感のある提案を作り上げることです。ヒアリングや仮説検証の結果、提案コンセプトを元に提案書を作りこみます。仮説を含めた状態の提案書を顧客に提示し、顧客の反応から最終提案の機会に向けて提案内容を調整します。
この時点で的を射た提案を提示できれば、のちの段階でお客様が提示するRFP(提案依頼書)に影響を与えることも可能となり、競合よりも有利な状況で最終提案に臨むことができるでしょう。
お客様は外部ベンダーに対して提案依頼書(RFP)の発行を行います。
この時点でやるべきことは、「最終提案書の作成」です。商談で確認したお客様の期待値を踏まえて、提案書作成計画にもとづき、RFPに 対する提案書を作成します。
これまでの商談で信頼関係を築きニーズを正確に把握できていれば、RFPの内容は既に想定済みのものとなっているはずです。その分競合よりも時間的、技術的なアドバンテージを持って、最終提案書を作りこむことができます。
お客様は各社の提案書を評価し、発注するベンダーを選択します。
いよいよ、最終提案プレゼンテーションの実施です。
競合の中から選ばれるために、他社と差別化された提案内容を提示し、自社を選ぶ付加価値をアピールしましょう。 事前にステークホルダーの期待値の想定や、質問対応にも備えておくことも重要です。発注の意思決定をするお客様の疑問や不安、課題を解消し、受注を勝ち取りましょう。
上記の内容をまとめ、お客様の購買プロセスに対応した望ましい行動のポイントを可視化しています。また、各フェーズにおいて必要なスキルを育成するトレーニングもご紹介しています。
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ソリューション提案力を強化する3つのトレーニングをご用意しています。ロールプレイやグループワークなどの演習を数多く取り入れ、すぐに現場で使える実践力を身につけます。
・【PDU対象】要求引き出しスキル実践ワークショップ
顧客との信頼関係の構築や、顧客の問題解決を支援するための会話のスキルを、ロールプレイを通じて学びます。
・【PDU対象】問題解決スキル実践ワークショップ 基礎編
顧客の問題解決に最適な方法を導き出すために、問題の特定方法やそれに対する解決のプロセスを学びます。
・【PDU対象】ソリューション提案スキル実践ワークショップ 基礎編
顧客に選ばれるソリューション提案に必要な手順の全体像を理解し、実践的な演習を通じて段階的に学習します。最終的には顧客との最終提案直前の商談を想定した、本番さながらの緊張感のあるロールプレイを実施します。