2021年12月に開催された re:Invent 2021 で発表された内容について特に気になったものをまとめています。こんにちは。AWS 認定インストラクターのたかやまです。
今回は、全体と通じて気になったサービスや機能についてまとめてみます。
AWS を活用したアーキテクチャ設計における設計の指針とベストプラクティスが詰まった宝箱のような Well Architected Framework ですが、これまでの re:Invent でもアップデートが繰り返されており、時代とともに変化するベストを追い続けることができるようになっています。
2021年の re:Invent では、時代の流れを受けてサステナビリティの柱が新しく生えてきました。持続可能性の柱と日本語では表現されるようです。
まだ、ローカライズされていませんが、内容としてはクラウドリソースが環境に与える影響を最小限にするためにできることや、その上で持続可能なワークロード管理に対する設計指針が示されているようです。簡単にいくつか意訳すると。
AWS 認定試験では、Well Architected Framework の知識が重要になってきますが、現時点ですぐにサステナビリティの柱に関する設問が増えることはないと思いますが、他の柱の内容とも関係する内容もあるので試験の前には一読が推奨されます。
参考URL:「AWS Well-Architected Framework の新しいサステナビリティの柱」
新しい言語向けの AWS SDK が用意されました。
いずれの SDK もデベロッパープレビューなのでプロダクション環境で利用するのは控えたほうが良いですが、これらの言語を利用した環境で直接 AWS API を呼び出しているのであれば、今から検証を行ってみると良いでしょう。
個人的には、これを気に Rust を覚えてみたいかな。と考えています。
2020年の re:Invent での衝撃のデビューから1年、当初発表されていた通り M1 Mac に対応したインスタンスタイプが選択できるようになりました。まだ、プレビューなのでプロダクション環境では利用しないことが推奨されますが、最近では M1 Mac も増えてきたので開発、検証環境として Mac Mini を購入せずに必要なときに利用できるようになるのはいいですね。
Intel Mac Mini と並行して M1 Mac Mini がずらりと並んだ AWS のデータセンターの内部を見てみたいです。
参考URL:「macOS 向けの Amazon EC2 M1 Mac インスタンスの発表」
プレビュー版で提供されていた AWS CDK v2 が一般提供になりました。
AWS CDK v2 では、サービスごとにライブラリが分離されていたため全体の管理が煩雑になりがちでした。v2 では、統合されたライブラリを利用できるようになっています。
しばらくは、v1 と v2 が並行開発されていくことが予想されますが、できる限り早めに v2 へマイグレーションしたほうが良いと思います。
参考URL:「AWS Cloud Development Kit (AWS CDK) v2 の一般提供開始」
S3 には、アクセス頻度が低いけれどもアクセスがあればすぐに利用できるオブジェクトを格納するストレージクラスとして、低頻度アクセスストレージクラスがあります。これの DynamoDB 版とも言える機能がリリースされました。テーブル単位でアクセス頻度の低いデータをコストカットしながら維持できるようです。
トランザクションデータやマスターデータというアクセス頻度の高いデータではなく、蓄積されていくだけのデータ(例えば、ログなど)の保管に向いていそうです。
AWS では、多くの場合にリソースの削除を行うと綺麗サッパリ消えるものが大半でした。したがって、操作できる権限の管理を徹底しましょう。あるいは、自動化しましょう。という考え方がありました。
しかし、EBS スナップショットではゴミ箱機能が利用できるようになりました。一定期間経過したのち、実際に削除されるという動作になるのでゴミ箱が溢れる心配はなさそうです。
今回のゴミ箱機能は、EBS の一機能というよりも URL が /bin/ となっているので、AWS Backup 同様に他のサービスでも実装されれば統合的な管理インターフェイスが提供される可能性がありそうです。
ちなみに、操作ミスによる削除は、S3 でも話題になりがちですが、バージョニングを有効にすることで防ぐことができます。
参考URL:「誤って削除されたスナップショットをごみ箱を使用して復元」
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以上、re:Invent 2021 で気になったアップデートでした。
今年も、AWS から目が離せない1年になりそうです。
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