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【PMの心得】プロジェクト・マネジャーは、第三者レビューを活用せよ

「メンバーから報告が上がってこない」「なかなか計画通りに進まない」……
プロジェクトの現場では、このような課題が溢れています。
シリーズ「PMの心得」では、現場で悩みを抱えるプロジェクト・マネジャーの皆様へ、
プロジェクトを成功に導くコツをご紹介します。

 

第三者の視点

次の引用を読んでください。

自分が選択したこと、自分がやっていること、自分が考えていることの適切さについて第三者的、価値中立的な視点から吟味できないことを僕たちは「頭が悪い」と言います。
(内田樹「困難な成熟」より引用)


第三者の視点から吟味できないことを「頭が悪い」とは、痛烈な言葉です。しかし、プロジェクト・マネジャーは、これができないと「プロジェクトの失敗」に至ります。そして、自分で第三者的に見るだけでなく、本当に第三者に見てもらう必要があります。さらに言えば、プロジェクトの現場には、第三者が見る仕組みが整っていると思います。

有意義な「第三者レビュー」になっているか

ところが、計画書などの第三者レビューを実施しているにもかかわらず、正しく活用されず、失敗を未然に防止できていない事例がしばしば発生します。なぜ活用できないのでしょうか。それはやはり「第三者的、価値中立的な視点から吟味できない」からではないでしょうか。

第三者的に見る必要はないと思っていると、第三者レビューは「余計な」仕事になります。プロジェクトをどんどん進めたいのに、「余計な」第三者レビューをやらされる。「なんとかうまい具合に通過させたい」「指摘をされて修正することになるなんて面倒だ」と考えてしまうと、骨抜きレビューになってしまいます。

レビューを受ける際に心がけたいこと

「私なりに最大限の力を尽くして計画書を作成しました。しかし、見落としや勘違いがあるに違いありません。是非、ご指摘ください。それを通じて最高の計画書に仕上げたいのです。ご協力ください」という姿勢で第三者レビューに臨めば、いろいろ良いアドバイスがもらえることにつながります。プロジェクトの成功のために役立つのです。


レビューする側にも問題があるかもしれません。形式面ばかりにこだわったり、視点が偏っていたりすることもあるでしょう。レビューする際に、レビューの目的を共有して、レビューする側と、される側の協力により良いレビューにしてください。

 

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