こんにちは!好きなラーメンは二郎系!
AWS認定講師の久保玉井です。
今回は、AWSのネットワーク系セキュリティ資格の中でも上級者向けとされる「AWS Certified Advanced Networking - Specialty」の勉強法についてご紹介します。「AWS認定資格の中でも最難関と言われるAWS ANSについて何から勉強すれば良いの?」という方にも向けて、初心者から上級者までの体系的な学び方もあわせて解説していきます!
もちろん、今回も一発合格できました。ありがたや!
ちなみに、AWS認定試験の一発合格シリーズはこれまでにもいくつか公開していますので、ぜひこちらもチェックしてみてください♪
それでは、今回の「AWS Certified Advanced Networking - Specialty」攻略法、いってみましょう!
AWS Certified Advanced Networking - Specialtyとは?
こちらでは、AWSのネットワーク系の上級資格である、AWS Certified Advanced Networking - Specialtyについてご紹介します。
まず、AWS公式では以下のように紹介されています。
この資格は、組織がクラウドイニシアティブを実施するための重要なスキルを持つ人材を特定して育成するのに役立ちます。AWS Certified Advanced Networking - Specialty は、幅広い AWS のサービスに対応するネットワークアーキテクチャの設計と維持に関する専門知識を認定します。
試験の基本情報はこんな感じです。
- 試験時間:170分
- 問題数:65問
- 形式:選択式(複数選択あり)
- 対象者:AWS上でネットワーク設計・運用経験がある中級〜上級者
参考:AWS Certified Advanced Networking - Specialty 認定 | AWS 認定 | AWS
なお、AWS Certified Advanced Networking – Specialty(ANS-C01)に記載がある、ANS-C01とは試験コードを示しています。
AWS Certified Advanced Networking - Specialty:どんな試験なのか?
AWS Certified Advanced Networking - Specialtyとは、どんな試験なのでしょうか。
コンピューターネットワークに関する資格認定は様々あります。シスコ社が提供する認定資格であったり、情報処理推進機構が提供するネットワークスペシャリストなど複数ありますね。
それらのネットワーク系資格と同様に、AWS Certified Advanced Networking - Specialty は「AWSのネットワークサービスと一般的なネットワーク技術」それぞれを相互に理解して AWS 上でネットワークシステムを設計・構築・運用することが求められる内容となっています。
大きく分けると以下の4つです。
- CIDR ・サブネット・IPv4・ IPv6・WAF・IDS・IPS など一般的なソリューションに関する知識
- 高度なネットワークアーキテクチャと相互接続のオプションに関する知識
- スクリプトやツールによる自動化、最適化、可用性の高い接続構成を実現するための知識
- 上記の専門的な知識を AWS サービスで実現するための実装経験および知識
つまり、「AWSのネットワークを知ってる」だけじゃダメで、「ネットワークの基礎を理解して、それをAWSでどう実現するか?」まで問われる試験なんですね。
AWS Certified Advanced Networking - Specialty:この試験で何を求められるのか?
では、この試験「AWS Certified Advanced Networking - Specialty」ではどんな分野の理解を求められるのでしょうか?AWS公式の試験ガイドを元に読み取ってみました。
AWS公式の試験ガイドによると、出題分野は以下の4つに分かれています。
- 第1分野: ネットワーク設計 (採点対象コンテンツの 30%)
- 第2分野: ネットワーク実装 (採点対象コンテンツの 26%)
- 第3分野: ネットワークの管理と運用 (採点対象コンテンツの 20%)
- 第4分野: ネットワークのセキュリティ、コンプライアンス、ガバナンス (採点対象コンテンツの 24%)
ネットワークの設計・実装・管理と運用、セキュリティ・コンプライアンス・ガバナンスですか!なるほど
もともと大昔はコンピューターネットワークは独自ベンダー規格で相互接続ができない時代もありました。しかし、TCP/IP やインターネットの普及により、様々なベンダーの機器がつながるようになった経緯があります。
しかしその分様々な規格がたくさんあってより困難さが増したんですよね。
設計や実装に関してもそういう複雑さを考慮する必要があるなと理解しました。
それを元に私は以下の勉強方法で対策しました。
AWS Certified Advanced Networking - Specialty の3つの勉強方法
AWS Certified Advanced Networking - Specialty の勉強方法として3つをご紹介します。
まずは、王道の公式コンテンツの利用から進めましょう!
Step1:AWS Skill Builder の学習プランで学ぶ
最初にAWS 公式の eラーニングプラットフォーム「AWS Skill Builder」の活用です。
AWS Skill Builder では ANS-C01 試験関係の対策コースがリリースされており、その中には全部で17のデジタル教材がまとまった学習プランがあり、それを受講しました。
すべて受講するのに14時間かかるのですが、内容的に非常に良かったです。
では何が良かったのか?
- 出題する各分野ごとの説明
- 実際にラボ環境でネットワークのトラブルシューティングの実施
- 本番相当の模擬試験
- 基本を振り返ってのAWSのネットワーク基礎知識
上記の内容がきちんと抑えられていたのが良かったです。ネットワーク関連の基礎と各 AWS サービスの概要が動画や図式で説明があり、最後に各分野ごとに理解度チェックのクイズがあるので習熟度も測れました。
また、トラブルシューティングができるラボ環境が非常に秀逸でした。
まったくノーヒントでトラブル解決を目指すってのがよいですね!
AWS Skill Builder の学習プランで学ぶ:ワンポイントアドバイス
AWS Skill Builder の「学習プラン」では学習に必要なおおよその時間も明記されていますので、試験日から逆算して進捗管理もできますので、計画的に学習ができると思います!
AWS Skill Builderについては、弊社のAWS認定講師がおすすめの使い方を解説しております。ぜひご覧ください。
Step2:実際に触って深堀りをする
公式の学習プランが一通り終了したら、あとは実際に触って深堀りです。
例えば今回はDNSSECの設定をしたり・・・
AWS と OCI の VPN 接続もしてみました。
ちなみに OCI 側との相互接続をすることで、OCI 側の理解も深まるので良きですね。
OCI との接続手順については、以下のブログ記事で図解説明していますので気になる方はこちらもどうぞ!
実際に触って深堀りをする:ワンポイントアドバイス
もしも、これからハンズオンなどを実施される場合ならば以下の内容を、実際に AWS 環境を用意して検証することで理解が深まると思います。
他にも、AWS Hands-on for Beginners Network編#2 Amazon VPC間およびAmazon VPCとオンプレミスのプライベートネットワーク接続 というラボ演習もあったりします。下記を参考に是非とも触って深堀りされてください!
Step3:書籍で現場の知見を知り、基礎を固める!
勉強法のうち3つ目として、ネットワークの複雑さを読み解くために「いま実装現場では、どんな技術が利用されているのか?」を目的に情報収集もすることにしました。
よって AWS パートナー企業の方が執筆した書籍も読みました。情報収集を目的として購入したのが以下の書籍です。
AWS パートナー企業であるアイレット株式会社の方々が執筆された書籍なのですが、説明の至る箇所に構成図が出てきて非常に理解しやすかったです。
具体的なネットワーク構成例などを見るたびに、「今、こういった設計が行われているのだ!」と理解できて非常に興味深かったですね。
書籍で現場の知見を知り、基礎を固める!:ワンポイントアドバイス
書籍購入をしたくない場合の対策として、 AWS で公開されている各資料を閲覧する方法もありです。
特に BlackBelt シリーズ(サービス別資料)では、サービスごとに深堀り説明しているので、そこで内容把握をするのもよいでしょう。
AWS Certified Advanced Networking - Specialtyに一発合格してわかった!試験のポイントと感想
そして、しっかり学習した後に受験してきました。
いつものように最後の試験対策としてラーメンを食べます。
(このラーメン屋さんでラーメン食べて受験すると合格率が上がるのは本当です)
受験後の感想を以下に記載します。
集中力が試される試験
AWS の認定試験では、Professional や Specialty のように難易度が上がると、問題文や選択肢が非常に長くなります。公式でも公開されているサンプル問題を見ても判るように本当に長いです。
例えば問題文だけでも500文字以上あります。
選択肢が長いケースもあったりするんですよ。以下の選択肢は全部で666文字です!
長い文章を読みながら、その難解な内容を読み解くのですが、ネットワーク試験の場合には脳内でネットワーク構成図も思い浮かべる必要があります。
試験センターなどで受験される場合ですと、ホワイトボードのような筆記具もあるのでそれを使いながら問題内容も整理していくのですが、難易度と多い文章量が相まって非常に疲れます。
3時間、どうやって集中を維持するのかがポイントだと思います。
結果は当日夜に発表
さて、AWS認定試験の受験が終わり、結果発表を待つのですが今回も受験日当日の夜に発表されました。
おかげさまで無事に合格です。
最近連続で一発合格が続いているので嬉しい限りです!
難解な AWS Certified Advanced Networking - Specialty も一発合格できて良きでした!
取り組んでみて強く感じた事
もともとインフラエンジニアとして仕事をしてきて、ネットワークに関しては大好物なので今回の試験に関してはお勉強も含めて楽しく取り組むことができました。
取り組んでみて強く感じた事は「実際に手を動かしながら構築やトラブルシューティングをする事」ですね。
物理的なネットワーク構築だと環境整備が大変ですが、クラウドの場合は仮想ネットワークで構成を試せたりするので、是非とも試験勉強をする際には、ハンズオンなど積極的に取り組んでみてください。
理解度が一段階上にあがりますし、きっと合格にも近づけるはずです!
AWS Certified Advanced Networking - Specialty合格に向けて:資格取得フローとおすすめ研修紹介
AWS Certified Advanced Networking - Specialtyの資格取得は、独学だけじゃなかなか難しいですよね。
私は「AWS Certified Advanced Networking - Specialty(ANS-C01)」に合格するまで、主に公式教材+実機+書籍と3つの方法を試しましたが、「体系的に学べる研修があったらもっと楽だったかも…」と感じたのが正直なところです。
最後に、AWS Certified Advanced Networking - Specialty合格に向けた、AWS認定資格取得フローとおすすめ研修「Advanced Architecting on AWS」をご紹介します!
AWS Certified Advanced Networking - Specialty:資格取得のステップを解説!
「AWS Certified Advanced Networking - Specialty」は、ネットワーク設計・運用に特化した上級レベルのAWS認定資格です。
専門性が高く、広範な知識が求められるため、効率的な学習ステップを踏むことが合格への近道です。
弊社では、この資格取得に向けたおすすめの学習フローを詳しく紹介しています。
「どこから始めればいい?」「何を重点的に学べばいい?」といった疑問をお持ちの方は、ぜひご覧ください!
▼AWS Certified Advanced Networking - Specialty:AWS認定資格取得フロー
Advanced Architecting on AWS:上級設計スキルを実践的に習得!
このコースは、AWS上でのシステム設計をさらに深く学びたい方に向けた3日間の上級トレーニングです。
基本的なアーキテクチャ設計の知識を持つ方を対象に、セキュリティ・可用性・パフォーマンス・ネットワーク設計など、実務に直結する高度なスキルを習得できます。
特に注目なのは、ネットワーク接続を構築するハンズオンラボ。
実際の業務で役立つ設計力を、手を動かしながら身につけられるのが大きなポイントです!
こんな方におすすめ
- AWSでの設計経験があり、さらにスキルアップしたい方
- 複雑なネットワーク構成やマルチアカウント環境を扱う方
- AWS認定「ソリューションアーキテクト – プロフェッショナル」資格を目指す方
▼詳細・お申込みはこちらから
🔗Advanced Architecting on AWS
🔗Advanced Architecting on AWS (バウチャ付)
ネットワーク以外にも、AWS研修には多くのカテゴリがあります。
ソリューションアーキテクトや、生成AI、データアナリティクスなど詳しくは下記よりご確認ください。
AWS研修(AWS認定トレーニング)|AWS資格取得や基礎習得ならIT研修のトレノケート