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【人材開発用語集】守破離(しゅはり)

人材開発に関する用語をトレノケートの講師がわかりやすく解説します。

 

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守破離(しゅはり)

スキルなどを学ぶ際、身につけるプロセスを表現したもの。

は、師匠の教えなどの通りにできるレベルを指し、型通り、基本に忠実にできれば「守」の段階と言える。基本を身に着けたうえで、自分なりの工夫、自分らしさが加わって、多少師匠の教えをアレンジしていく。これが「」である。最初に学んだ型から離れ、自分オリジナルの考えや方法を実現していくと、「」となる。大切なのは、守破離の順番である。

 

コラム

ある企業の新入社員研修で、プレゼンテーション講座を担当した時のことです。何人かがポケットに手を入れたり、大げさなくらいの身振り手振りを交えたりしてプレゼンテーションをし始めました。

理由を尋ねると、「先日見た先輩たちのプレゼンを参考にした」、「ラフな服装で、ポケットに手を入れて話したりしてカッコよかったから」とのことでした。その業界で著名なデザイナー職の方たちが、新入社員歓迎イベントで堂々とふるまっていた姿を見て、さっそく見様見真似でプレゼンしてみたというわけです。


人事担当者も講師の私たちも驚き、新入社員には「守破離」の話をしました。ご自分の個性を売りにして業界で勝負している先輩たちはすでに「離」のステージです。しかし、先輩たちも最初はプレゼンテーションの基本を学んで基本に忠実に話していたはずです。その段階を「守」と言い、「守」ができる人が少しずつ成長し、自分らしさを取り入れて「破」、さらに先輩たちのような独自の世界感でプレゼンをする「離」となるのですよ、と伝えました。


基本を学ぶ前に、「オレ流」「ワタシ流」を前面に出そうとするより、まずは、基本をしっかり学び、そこから段階を経て「オレ流」「ワタシ流」を作っていけばよいのです。「守」をきっちり教えることは先輩の役目でもあります。

 

文責:田中淳子/国家資格キャリアコンサルタント

 

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