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無意識に潜む偏見

「私は良識があり、常に公平にものごとを判断している」

「私は良識があり、常に公平にものごとを判断している」と思っていませんか。

偏見を持っていないようで、実は無意識のうちに偏見をもっている場合があります。

次の採用面接の例を読んでみてください。

採用面接での会話

ゴイさん:初めまして、ゴイと申します。

面接官:初めまして、佐藤です。宜しくお願いします。あれ、履歴書の氏名と違いますが?

ゴイさん:ニックネームです。

面接官:仕事は本名でお願いすることになりますよ。まぁ、今はいいでしょう。ゴイさんはタイ国立C大学卒なのですね。優秀ですね。日本語もお上手ですね。

ゴイさん:はい、日本の旅行会社のバンコク事務所で3年間営業サポートをしていました。

面接官:そうですか。では日本のお客様に対するマナーもご存知ですね。それで、今回、日本で就職を希望されていますが、どのような理由ですか?

ゴイさん:はい、実は今年初めに結婚しまして、それで東京に。

面接官:あっ、なるほど。旦那さんはこちらの方ということですね。日本人の配偶者ならこちらの生活も心配ないし。就労許可も問題ないですね。

 

違和感を持った箇所は?

いかがでしたか。違和感を持った箇所はありますか。

では、各々の会話を見ていきましょう。

 

ゴイさん:ニックネームです。

→ タイでは本名が長いため、仕事でもニックネームを使用するのが一般的です。

 

面接官:タイ国立C大学卒なのですね。優秀ですね。

→ 学歴が良いことと優秀であることは必ずしも一致しません。

 

面接官:そうですか。では日本のお客様に対するマナーもご存知ですね。

→ 日本の旅行会社で働いていたからと言って、日本のお客様へのマナーを知っているとは限りません。

 

面接官:あっ、なるほど。旦那さんはこちらの方ということですね。日本人の配偶者ならこちらの生活も心配ないし。就労許可も問題ないですね。

→ LGBTを考慮すれば、結婚相手が男性とは限りません。また、東京に来たからと言って、配偶者が日本人とは限りません。就労許可に関しても不明です。

 

アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)

このように普段の何気ない会話の中にも、偏見が潜んでいます。これをアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)といいます。

ダイバーシティを進めていく際、このアンコンシャス・バイアスが阻害要因になってしまいます。

 

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