デジタルトランスフォーメーション(DX)の波に乗り遅れつつある日本。
経済産業省は昨年提言レポートを発表し、日本企業が保有するIT基幹システムと、それを支えるIT業界の構造的な問題に警鐘を鳴らしました。
2025年、あなたの会社はどうなっていますか?
出典:
経済産業省 DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」克服とDXの本格的な展開
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/digital_transformation/20180907_report.html
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経済産業省は2018年『2025年の崖』というレポートを発表し、デジタルトランスフォーメーション(DX)を阻害するキーポイントとして、 「レガシーシステム」の存在を挙げています。
「レガシーシステム」とは、業務に合わせて過剰なカスタマイズを長年繰り返したことで、技術的な老朽化・肥大化・複雑化・ブラックボックス化してしまったシステムを指します。
レガシーシステムを使い続けると、SI・ベンダー企業は貴重な人材をレガシーな保守・運用業務に張り付かせることとなり、新しい事業やスキルの修得へ注力できなくなります。
日本企業のIT予算における保守運用費は実に90%を占めます。ユーザーの視点から見ても、システム維持管理のコスト増を招き、またSI・ベンダー企業への依存度が高まります。
これらの結果としてDXの拡大が阻害され、経済全体に大きな悪影響が出ると予想されています。
レガシーシステムから脱却するためにとるべき道も、同レポートは示唆しています。
それは、「システム標準化」と「DXへの注力」です。
ユーザ企業側は、直接利益を生まない“非競争領域”の業務をシンプル化し、システムに対して過剰なカスタマイズをしないと割り切ることが必要です。また複数の企業が共同で業界標準となるシステムを構築し、コストを下げることも良い方法です。
SI企業側でも、ユーザと協業して標準化したシステムをSaaSとして販売することで、人月単位の受託業務から脱却し、新規事業やDX領域にチャレンジする余裕が生まれます。
これらが上手く機能し成長路線が軌道にのれば、2030年には実質GDPが130兆円のプラスになるという明るい未来が描かれています。
今後DXを活用していくには、どのような役割やスキルが必要でしょうか。
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