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組織を良くするために、改善点よりも着目すべきこと

作成者: 長山 晴美 (ながやま はるみ)|2024-09-27

本記事では、トレノケート株式会社で配信しているVoicy番組 田中淳子の「人材育成」応援ラジオ から、好評をいただいた放送をピックアップして文字としてお届けします。

田中淳子の「人材育成」応援ラジオ とは
自社の人材育成を考える上でヒントとなるようなちょっとした知識やスキル、具体例など、人材育成にご興味・関心がある方向けに役立つヒントを毎日約15分でお話しする音声配信番組です。パーソナリティは、人材育成に携わって39年、人材教育シニアコンサルタントの田中淳子が務めます。

 

今回は、「人が自分自身の良いところに目を向けた方が良いのと同じように、組織も、自分たちの強みを自覚していけば、もっと楽しいことがあるのではないでしょうか?」ということについてお話します。
#505 自組織のダメなところは目が向きやすいが、強みって意外に知らないもの。

※読みやすさを意図して、内容をある程度抄訳・編集しています。より具体的なエピソードなども合わせて知りたい場合は、Voicyの放送をお聴きください。


最近、『LIFE CAREER(ライフ・キャリア) 人生100年時代の私らしい働き方』という本を読みました。さまざまな方が原稿を寄せていて、渡辺昌平先生が編著しています。(渡辺先生は秋田県立大学でキャリアカウンセリングやキャリア教育をご専門となさっています。)

第3章の著者は土井晶子さん。
こんな一節が出てきます。

"多くの人は自分ができないことや短所、欠点に敏感です。一方でできること、得意なこと、長所や強みなどには無頓着です。(あるいは「こんなことたいしたことない」とか「誰でもできることだし」と思っています)。長所なんてない、と言い切る人もいます。"


先日、組織開発のことでお客様と話していた時も、長所よりも短所に目が向きがちでした。実態を見るために、組織サーベイやエンゲージメントサーベイを取り入れようと考えているとのことでしたが、質問の内容を伺うと「改善点を尋ねて、それに対策しようとしている」とのこと。従業員の声を聞くのは良いことですが、改善点ばかりではなく、良いところに目を向けた方が良いのではないかとお話ししました。

会社に勤めていると、与えられている環境や支援に無頓着になりがちで、他社も同じようにやっていると思ってしまいがちです。しかし、人事や組織開発の方は気づいていなくても、キャリア採用で入社してくる、その会社独自の強みや特徴に気づくことがあります。それを採用ページなどでアピールすることで、良い人材が集まりやすくなったり、その結果、より成果を出せる組織になったりもするでしょうし、そうした強みを伸ばしたり、社内に共有したりすることで、社員自身も自社に誇りや自信を持つことができるようになるかもしれません。

組織の改善点につい目を向けがちですが、それと同じくらい会社の強みも、明確にして自覚してみることは、とてもおススメなのです。

 


より詳細な解説など、放送をお聴きになりたい方はこちら
#505 自組織のダメなところは目が向きやすいが、強みって意外に知らないもの。