
AWS re:Invent 2020 で個人的に気になったアップデート5選
1年ぶりのこんにちは。ラーニングサービス部のたかやまです。
前回この公式Blogに登場したのは、入社したてで AWS 認定インストラクターを目指しているときでした。あれから1年、無事に AWS 認定インストラクターとして AWS の各種コースとクラウド系のコースを担当してオンライン、オフライン問わず実施しています。当時の記事はこちら。
今年のアドベントカレンダーでは、現在開催されているAWS re:Invent においてこれまでに発表された新しいサービスや新機能のなかで、「これはっ!」と気になったものについてピックアップしてみたいと思います。
目次[非表示]
- 1.AWS re:Invent について
- 2.個人的にアツいと思ったアップデート 5選
- 2.1.AWS、Amazon EC2 向けの Mac インスタンスを発表
- 2.2.AWS Lambda の新機能 – コンテナイメージのサポート
- 2.3.Amazon S3 アップデート – 強力な書き込み後の読み取り整合性
- 2.4.新機能 – AWS Amplify Admin UI: アプリケーションのバックエンド開発を支援し、クラウドの経験を必要としない管理ツール
- 2.5.新機能 – キャパシティに関わらずパフォーマンスをプロビジョニングできる Amazon EBS gp3 ボリューム
- 3.合わせて読みたい
- 4.トレノケートのAWS認定トレーニング
- 5.【無料】これからAWSを活用したい方/AWS認定資格取得を目指す方向け小冊子
AWS re:Invent について
AWS re:Invent をご存知ではない方もいらっしゃるかもしれませんので、簡単にご紹介をしたいと思います。
AWS re:Invent とは、12月頭に開催される AWS の世界規模のイベントです。例年であれば、ラスベガスでお祭りのように開催されるのですが、今年はコロナ禍ということで初めてのオンライン開催です。ライブで観戦したいところですが、アメリカの時間の放送は夜中でツライので、いつでも見逃し放送を見られるので良きです。
また毎年、この時期に合わせて AWS の新サービスや新機能が大量に発表されることでも有名ですが、毎度のことながらアップデートのキャッチアップが追いつかないです。
個人的にアツいと思ったアップデート 5選
AWS、Amazon EC2 向けの Mac インスタンスを発表
まず一発目に飛び込んできたのが、EC2 で MacOS が起動できるインスタンスが作成できるようになったことです。専用ホスト(Mac Mini ベース)ということで、購入オプションとして Dedicated Hosts を前提としていますが、iOS アプリ、MacOS アプリの開発やテストを実行できる環境として利用できるのはアツいですね。また、東京リージョンで使えないことと、十分な台数のホストが不足しているのか、すぐに起動はできない状況っぽいですが、Apple が設計した ARMベースのApple Silicon M1版も2021年には提供予定ということなので、いよいよ楽しみです。
参考:AWS公式サイト「AWS、Amazon EC2 向けの Mac インスタンスを発表」
AWS Lambda の新機能 – コンテナイメージのサポート
2つ目は、AWS Lambda でコンテナイメージを利用できるようになったことです。これまでは、Lambda で大きなサイズのパッケージを利用しようと思うと最大で 250MB までのパッケージサイズの制限がありましたが、コンテナなら 10GB まで可能ということで機械学習とかライブラリが大きくなる場合は有効ですね。
ちなみに、コンテナの中に Perl を仕込んでおけばカスタムランタイムなしで動いたりするのか?とも思いましたが、Lambda ランタイム API を実装しないといけないということで結局カスタムランタイムを構成しないと無理そうでした。
参考:AWS公式サイト「AWS Lambda の新機能 – コンテナイメージのサポート」
Amazon S3 アップデート – 強力な書き込み後の読み取り整合性
3つ目は、Amazon S3 で更新と削除時に強整合性がサポートされたこと。
S3 は、1つのオブジェクトを複数の拠点に複製保存しているのでオブジェクトを更新・削除したときには結果整合(データ取得時に最新じゃないものが取れる可能性がある)だったわけですが、これが、かならず最新の状態を取得できるようになるということですね。
参考:AWS公式サイト「Amazon S3 アップデート – 強力な書き込み後の読み取り整合性」
新機能 – AWS Amplify Admin UI: アプリケーションのバックエンド開発を支援し、クラウドの経験を必要としない管理ツール
4つ目は、AWS Amplify Admin UI です。AWS Amplify は、AWS に詳しくない人でもAWS のリソースを利用したアプリケーションを作成、デプロイすることができるナイスなサービスで、たかやまも大好きなサービスの1つですが、今回のアップデートで AWS Amplify のデータモデリングや認証認可はもとより、アプリケーションで利用するコンテンツの管理を含む管理画面の機能が使えるようになるというものです。しかも、AWS アカウントは、AWS Amplify のデプロイなんかに使うだけで、Admin UI を使うときには不要になるということで、AWS に詳しくないユーザーにも提供するのがラクになるかなと思います。
AWS Amplify 自体が、AWS に詳しくないフロントエンドエンジニアの方が普段利用しているテクノロジー(Vue.JS や React など)を使ってアプリケーションを作れる仕組みを提供しますが、管理画面機能も提供できるとなるとより使いやすくなると思いました。
参考:AWS公式サイト「新機能 – AWS Amplify Admin UI: アプリケーションのバックエンド開発を支援し、クラウドの経験を必要としない管理ツール」
新機能 – キャパシティに関わらずパフォーマンスをプロビジョニングできる Amazon EBS gp3 ボリューム
最後、5つ目はAmazon EBS の新しいボリュームタイプである gp3 です。
re:Invent のちょっと前に、プロビジョンド IOPS の新しい世代である io2 が発表されましたが、まさかの汎用である gp2 の新世代として gp3 が出てくるとは。
基本仕様は gp2 の上位互換なのに 3000 IOPS までは無料で指定できて、コストが gp2 よりも安い(gp2 が $0.12/GB でしたが、gp3 は $0.096/GB)ということで、gp3 を標準利用で良さそうです。リリース直後は、ブートボリュームに使えなかったり、AMI 作成時に怒られたりしていましたが、現時点では改修済みのようです。
参考:AWS公式サイト「新機能 – キャパシティに関わらずパフォーマンスをプロビジョニングできる Amazon EBS gp3 ボリューム」
以上、たかやまが個人的にアツいと思ったアップデート5選でした。
ほかにも、数多くのアップデートが発表されています。
Amazon Web Services の日本語ブログでも情報が公開されていますのでご覧になってみてはいかがでしょう。いまのアーキテクチャをより良く出来る可能性があるかもしれませんので Well-Architected の観点から見直して見てはいかがですか?
なお、「Well-Architected って何ですか?」という方は、ぜひAWS認定トレーニング「 Architecting on AWS 」をご受講ください。
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