本セミナーは終了しました。
2022年11月30日(水)に「【特別トークセッション】人材育成のプロがZ世代の傾向を読み解く~2022年度新入社員研修アンケート結果~」と題した無料セミナーを開催しました。
本セミナーは、2022年度にトレノケートが新入社員研修を実施した受講者へのアンケート結果をもとに、法政大学キャリアデザイン学部 廣川進教授と、トレノケート株式会社 田中淳子が対話形式で行いました。
当記事では、セミナー内容とアンケート結果の一部をご紹介します。
以下の回答結果から、新入社員研修期間中に、配属後の上司や先輩社員との懇親の場を新入社員が求めている傾向が見られました。
Q: 研修中の所属会社からのサポートで、「あってよかった」「あったほうがよかった」ことはありますか (複数回答)
田中:
新入社員研修期間中から、配属先への「接続」をよくすることが大切です。オンライン研修であれば、配属先部署の方々が研修を見学することや、夕方にオンライン上で懇親会を行うことで、配属後のリアリティショックを軽減させることができます。
廣川:
職場への「接続」という話が出ましたが、配属先部署は、新入社員が着任することを待ち望んでいることを新入社員にしっかり伝え、新入社員が配属先部署の方々に歓迎されていることを感じさせることが大切です。
リモートワーク環境では、新入社員が職場の一員となり、職場の仲間だと感じられるようになるイベントや、日常の先輩社員の様子から業務を学ぶ機会が減りがちです。
新入社員が、職場の業務や一緒に働く人を知り、働くことへの希望や楽しみを増やすための仕掛けや演出が必要です。新入社員は不安でいっぱいで、「自分はここに居ていいのだろうか」「仕事ができない自分は先輩の足を引っ張らないだろうか」といったことまで心配していることがあります。そのため、配属先部署から歓迎のメッセージを伝えることがとても大切です。
以下の回答結果からは、新入社員が持っている理想の出社割合と、と実際の出社割合に乖離が見られました。
Q:理想と実際の出社割合を教えてください
田中:
理想と実際の出社割合が異なるということで、なぜ新入社員に出社してもらうのか、理由を説明すると良いでしょう。若手社員はリモートワークで業務を遂行できるので、リモートワークでよいと思っていることが多いようですが、出社すればリモートワークでは得難い情報を得られるなど、出社することの価値を説明するのがよいでしょう。
廣川:
異文化で育った相手に理解してもらうためには、すべてを言語化してかみ砕いて説明する必要があります。
アンケートで「これまでの職場での出来事・上司や先輩社員からの言葉などで『モチベーションが上がった』『うれしかった』出来事があれば、教えてください」という設問を設定しました。100件以上の回答が寄せられ、その内容について対話しました。
田中:
それぞれの職場で「言われてうれしかった褒め言葉リスト」を作成し、セリフのストックをしておくのはひとつの工夫です。本アンケートの回答結果も参考になります。皆さんの職場で、同じようなアンケートを行ってもよいです。
廣川:
新入社員へのポジティブ・フィードバックがとても大切です。フィードバックする側が、褒め言葉のボキャブラリーをもち、自然に声掛けできることが大切です。一言でかまいません。また、小さいことでも「ありがとう」「助かったよ」等の感謝や、相手へのリスペクトを伝えることも多くの方が思っている以上に効果があります。