月日の流れは本当に早いですが、AWSの進化はそれ以上にスピード感があります。
2025年9月に発表された注目ニュースを、一緒に振り返っていきましょう。
そして、こうした変化に対応するためには、最新技術を効率よく学べる環境が必要です。
弊社では、AWSを「もっと学びたい」に応える研修を多数ご用意しています。
今すぐチェックして、スキルアップの一歩につなげましょう!
目次[非表示]
こちらでは、アプリケーション統合(Application Integration)についてご紹介します。
AWS Step Functions で新たに IPv6 がサポートされるようになりました。
参考:AWS Step Functions でデュアルスタックエンドポイントによる IPv6 のサポートを開始
Step Functions のタスクの一つに分散マップがあります。
そもそもマップという配列データを順に処理するタスクはありましたが、大規模データセットを扱う場合に処理時間が伸びてしまうという課題がありました。
そのため、データを分割してからステートマシンを呼び出して分散処理を実現するなどの手法がありましたが、分散マップは、処理を並列分散処理できるのでデータを分割するような前処理がなくなります。
今回のアップデートは、分散マップの中で追加のデータ入力がサポートされて、より大規模な ETL などが実現できるようになった。ということですね。
参考:AWS Step Functions でデータソースオプションが拡張され、分散マップのオブザーバビリティが
こちらでは、ビジネスアプリケーション(Business Applications)についてご紹介します。
すっかりノーマークだったサービスですが。SMS が送信できるサービスで、もともと Amazon Pinpoint で提供していたプッシュ通知機能を切り出したという感じのサービスです。
マイクロサービスが大きくなったら、別のマイクロサービスに分割していく。ということですね。
今回のアップデートでは、SMSを CloudFormation で管理できるようにしたということのようです。
参考:AWS End User Messaging で SMS に対する CloudFormation のサポートを開始
こちらでは、コンピューティング(Computing)についてご紹介します。
この AMI はどこかで使っているの?
そんなことに悩んだ経験はありませんか?わたしはあります。
今回のアップデートでは、AMI を利用しているインスタンスや起動テンプレートなどの状況をレポートしてくれるようです。
参考:Amazon EC2 は AMI の使用状況をより適切にモニタリングするための AMI Usage を発表
ECS のタスク定義のコードエディタで Amazon Q Developer によるサジェストが利用できるようになってます。
また、インラインチャット機能を有効にすると自然言語でやりたいことを記述すると定義を自動作成してくれるようです。
参考:Amazon ECS が Amazon Q Developer を使用して AWS コンソールでのタスク定義の編集を強化
EC2 Mac インスタンスとして、M4 Mac、M4 Pro Mac が利用できるようになりました。
iPhone, iPad, Mac アプリで CI/CD を回したり、検証環境として使うときに便利です。
映像・動画の世界でも Mac は未だに健在ですね。
(裏側には大量の Mac Mini がラックに並べられているというシュールな光景だそうです)
参考:Amazon EC2 M4 Mac および M4 Pro Mac インスタンスの一般提供を発表
メモリ最適化されている R8 インスタンスファミリーに Graviton 4 搭載し、最大 600 Gbps のネットワーク帯域幅が利用できる新しいインスタンスタイプが登場しました。
データベース・サーバーやインメモリで処理する大規模アプリケーションなどで利用できそうです。
参考:Amazon EC2 R8gn インスタンスの一般提供を開始
R8gn はネットワーク帯域が向上していますが、R8gb は EBS への接続帯域が強化しているタイプになります。最大で 150 Gbps の EBS ネットワーク帯域幅が利用できるようです。
ストレージへのアクセスも多いデータ分析などでも利用範囲が広がりそうです。
参考:Amazon EC2 R8gb インスタンスの一般提供を開始
こちらでは、データベース(Database)についてご紹介します。
多次元レイアウトがすごく難しいのですが、よく使われるクエリーのフィルター条件にマッチするデータを近い場所に集められるようにして、大量のデータのブロック読み出しを最適化する。ということなのかなと。
あえて例えるのであれば、本屋さんなんかで出版社ごとや著者ごとに陳列されていますが、新刊なんかは探す人が多いので、特設コーナーで店の入ったあたりにまとまってますよね。あんなイメージですかね。
そして、これをソートキーが指定されていない場合に、AUTO なソートフィールドを利用するのか、クエリフィルターをもとにした MDDL を利用するのかを自動で判断することができるので、パフォーマンスがすごく上がる。ということなのかなと。
参考:Amazon Redshift が多次元データレイアウトの一般提供を発表
こちらでは、開発者用ツール(Developer Tools)についてご紹介します。
AWS CDK は、プログラミング言語でインフラストラクチャをコード化できるため、開発者の人には非常に使いやすいものです。
しかし、構成をリファクタリングする際に、スタックの再作成が行われることが多いため、本番環境などでは中々難しいです。
今回のプレビューアップデートは、論理 ID の変更を伴わないリファクタリングが行えるようになるようです。
参考:AWS CDK Refactor (プレビュー版) を発表
サーバーレスアプリケーション開発に VS Code を AWS ToolKit とともに利用しているというエンジニアの方は多いと思います。
サーバーレスアプリケーション開発においては、テスト実行などはクラウド上にリソースを作る必要がありますが、AWS 環境をローカルでエミュレートできる LocalStack を利用すると、AWS 上にデプロイしなくても動作をさせることができて便利です。
しかし、LocalStack はローカル環境で Docker コンテナとして起動しており、使うためには、AWS CLI など でエンドポイント URL を LocalStack 側に向けて利用するという手間がありました。
今回のアップデートは、VS Code から LocalStack をそのまま接続してテスト実行などができるようになったということのようですね。
参考:AWS が VS Code IDE への LocalStack 統合をリリースし、サーバーレスアプリケーションのローカルテストを簡素化
Amazon Q Developer CLI から HTTP + OAuth ベース認証の MCP サーバーと接続統合できるようになったようです。
外部サービスの MCP サーバーが利用できるようになるのでできる範囲が広がりますね。
参考:Amazon Q Developer CLI がリモート MCP サーバーのサポートを発表
AWS上でアプリケーション開発を行うエンジニアの方へ。
トレノケートでは、現場で使える実務スキルを習得できるAWS研修をご用意しています。
特に、AWS Certified Developer - Associate(AWS認定デベロッパー - アソシエイトレベル)対応コースは、
資格取得を目指す方にも最適です。
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AWS SDKを活用し、安全でスケーラブルなクラウドアプリケーションの開発方法を学びます。
コードの書き方だけでなく、主要概念・ベストプラクティス・トラブルシューティングまで網羅。
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開発エンジニア向けの最適なステップを確認して、キャリアを加速しましょう。
生成 AI アプリケーションでは、プロンプトをキャッシュすることでパフォーマンスとコストの最適化を図ることが重要となっています。
これまでは、開発者がキャッシュのポイントを指定する手間がありましたが、今回のアップデートによって自動的に適切なキャッシュポイントが利用できるようになるようですね。
参考:Amazon Bedrock、Anthropic の Claude モデル向けのキャッシュ管理を簡素化
SageMaker Unified Studio で VS Code が利用できるようです。使い慣れたエディタやプラグインを利用できるので便利ですね。
参考:Amazon SageMaker Unified Studio で VS Code からのリモート接続のサポートを開始
Amazon Lex では、対話式サービスを作成することができますが、正式に日本語がサポートされました。
今回新たに中国語、日本語、韓国語、ポルトガル語、カタロニア語、フランス語、イタリア語、ドイツ語がサポートされたようです。
参考:Amazon Lex が新たに 8 つの言語で生成 AI ベースの強化された自然言語理解を提供
対応言語が増えた Lex ですが、Confirmation スロットでは10言語追加されて、通貨スロットがサポートされました。
Confirmation スロットでは、はい・いいえなどの判断を受け入れることができますし、通貨スロットでは 1 ドル が USD 1.00 など文字列から通貨データに変換できるようです。
参考:Amazon Lex の組み込みの Confirmation スロットと Currency スロットのサポートを新たに 10 言語に拡大
DeepSeek が提供する DeepSeek-V3.1 が Amazon Bedrock から利用できるようになりました。
参考:DeepSeek-V3.1 モデルが Amazon Bedrock でフルマネージドとして利用可能に
Alibaba Cloud が提供する Qwen3 モデルが Amazon Bedrock で利用できるようになりました。
参考:Qwen3 モデルが Amazon Bedrock でフルマネージドとして利用可能に
Stability AI が提供する高品質な画像生成サービスが Amazon Bedrock から利用できるようになりました。
背景の削除や検索と置換、スケッチから生成などの機能が利用できるようです。
実際の動作イメージは、AWS ドキュメントが分かりやすいです。
参考:Stability AI Image Services が Amazon Bedrock で利用可能に
AI・機械学習の活用が進む中、現場で使えるスキルを身につけたい方に向けて、トレノケートでは実務に役立つAWS研修をご提供しています。
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目的やレベルに応じて最適な研修を選べますので、ぜひご確認ください。
今回のアップデートでは、マルチソースクエリで複数のメトリクスを動的にクエリしてアラームを発行できるようになったようです。
参考:Amazon CloudWatch クエリアラームがメトリクスの個別モニタリングをサポート
CloudWatch Network Monitor をご存知でしょうか。
AZ 内、AZ間、VPC間、サービスなどに対する通信のモニタリングと可視化の機能です。
今回のアップデートでは、AWS グローバルネットワークをモニタリングできるようになったので、リージョン間のトラフィックに問題があるとかいったものを捕捉できるようになるようですね。
参考:Amazon CloudWatch Network Monitor がリージョン間のフロー可視化を追加
CloudWatch Logs を一元的に集約して管理することが簡単にできるようになったようです。
マルチアカウントを利用したマルチテナントや、マルチリージョンアプリケーションなどで便利になりそうです。
参考:Amazon CloudWatch でクロスアカウントおよびクロスリージョンのログの一元化が利用可能に
SCP の記述を IAM ポリシー完全互換で使えるようになったようですね。
参考:AWS Organizations がサービスコントロールポリシー (SCP) に対して IAM ポリシー言語を完全にサポート
Amazon CloudWatch Synthetics は、人の代わりにブラウザから実際のサイトにアクセスをしてテストやリンクチェックなどができるサービスですが、Chrome だけではなく、Firefox を使ったアクセスにも対応したようです。
今どき、ブラウザごとの差異は少なくなってきたとはいえ、CSS の対応だったり、JS エンジンの違いでやっぱり差分はありますよね。
参考:Amazon CloudWatch Synthetics、アプリケーションテストにおけるマルチブラウザのサポートを追加
ここ数ヶ月、毎回のように IPv6 サポート開始したサービスのニュースが出ていますが、今回は、CloudFront からオリジンへの接続に IPv6 が利用できるようになったということです。
ポイントとして、S3 と ELB など VPC 内のオリジンはまだ設定に対応していないことですね。
参考:Amazon CloudFront が IPv6 オリジンのサポートを開始
GuardDuty によるマルウェアスキャンの上限が緩和されて、ファイルサイズが最大 100 GB になりました。大規模化するデータに対応してますね。
また、アーカイブ処理も最大 10,000 ファイル処理できるようになったので大規模化してますね。
参考:Malware Protection for S3 がファイルサイズとアーカイブスキャンの制限を拡張
AWSを安全に活用するためには、セキュリティの知識と実践力が不可欠です。
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この研修では、AWS環境での高度なセキュリティ設計と運用をはじめ、IAM、KMS、CloudTrailなどのサービスを効果的に活用するスキルを習得できます。さらに、AWS Certified Security – Specialty資格取得に向けた知識の整理も行えるため、実務力と認定資格の両方を強化したい方に最適です。
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こちらでは、ストレージ(Storage)についてご紹介します。
今回のアップデートにより、S3 オブジェクトに付与されているオブジェクトタグや ACL をバックアップするかを選択できるようになったようです。
タグは、オブジェクトのメタデータなのでほぼほぼ含むほうが多いかと思いますが、どういったユースケースがあるかな...と考えてみたいです。
参考:AWS Backup で Amazon S3 のバックアップ時に ACL と ObjectTag を選択してバックアップすることが可能に
S3 に保存されているオブジェクトに対して、ETag 値を指定して削除を実行できる機能が追加されました。
削除しようと思ったオブジェクトが実はアップデートされていました。という事故を防げますね。
参考:Amazon S3 が S3 汎用バケットでの条件付き削除をサポート
Storage Gateway とゲートウェイアプライアンスの接続に IPv6 がサポートされました。IPv6 対応、増えてますね。
参考:AWS Storage Gateway が IPv6 をサポート
EBS gp3 の最大容量が 16 TiB から 64 TiB に、IOPS が 16,000 から 80,000 に、スループットが 1,000 MiB/s から 2,000 MiB/s にそれぞれ拡張されました。
これまでの制限によってプロビジョンド IOPS にせざるを得なかった場合、コストパフォーマンスがよくなりそうです。
ただし、追加費用が掛からない範囲は 3,000 IOPS と 125 MiB/s と変わらないです。
参考:Amazon EBS が汎用 (gp3) ボリュームの最大サイズとプロビジョニング可能なパフォーマンスの上限の引き上げを実施
AWS CLI による操作は、属人的にならずマネジメントコンソールから操作するよりも早く、大量操作などに向いています。
しかし、コマンドを覚えてスラスラと書けるというのは、引数も多いのでハードルが高いです。
今回新しく登場したプロジェクトは、シチュエーションごとに実際のシェルスクリプトがチュートリアルとして用意されているようです。
オープンソースプロジェクトなので、我々もコントリビュートできるようです。
参考:AWS CLI スクリプトのシナリオに焦点を当てた、新しいオープンソースプロジェクトの発表
AWS には、38 のリージョンと 120 のアベイラビリティゾーン、43 のローカルゾーンが利用できます。(2025年10月9日現在)
しかし、全てのリージョンやローカルゾーンを利用することは恐らく無いかと思います。必要に応じて必要なリージョンやローカルゾーン、Wavelength Zone を有効にしていきます。
今回のアップデートでは、AWS Global View から AWS グローバルインフラストラクチャの利用状況の確認や、有効化・無効化ができるようになったようです。
参考:AWS が AWS リージョンと AWS Local Zones へのアクセスを一元管理する機能を追加
CloudTrail についても MCP サーバー経由で対話型インターフェイスを利用できるようになりました。
不測の事態が発生した場合の調査や、おかしなことがないかの確認において便利になりそうですね。
IAM によるアクセス制御との連携がなされるようなので、安心です。
参考:AWS がセキュリティ分析を強化するために CloudTrail MCP サーバーをリリース
OpenJDK 25 に対応した Corretto 25 が登場しました。
長期サポート(LTS)対応なので、AWS で Java アプリを利用する場合に Corretto は便利です。何しろ、Elastic Beanstalk などでも利用できますよね。
参考:Amazon Corretto 25 の一般提供を開始
毎年出ているプライムデーに対する AWS の貢献についての記事ですが、Amazon の倉庫(フルフィルメントセンター)では、ロボットが荷物を運んでいるのは有名ですが、低レイテンシーで制御するために AWS Outposts が使われているんですね。
DynamoDB に至っては、ピーク時には 1 秒あたり 1 億 5,100 万件のリクエストを処理しながら、1 桁ミリ秒のレスポンスを提供したということです。
セール時でも Amazon が快適に利用できるのも AWS あってこそですね。
参考:プライムデー 2025 のために新たな高みに達した AWS サービス: 主なメトリクスとマイルストーン
38 番目の AWS リージョンとして、早くから計画されていたニュージーランドリージョンが誕生しました!
ニュージーランドにいる羊の数を AI で計測してみたいです。
参考:新規立ち上げ – AWS アジアパシフィック (ニュージーランド) リージョン
弊社では、基礎となるトレーニングから最新の生成 AI を活用したアプリケーション開発まで様々な AWS 研修が用意されています。
特に、現場で求められるスキルを短期間で身につけたい方や、クラウド未経験からステップアップを目指す方には、AWS研修を活用ください。
本ブログでご紹介したAWS研修(AWS認定トレーニング)は、他にも多数のラインアップがございます。
詳細は下記よりご確認ください。
AWSの基本を知りたい方や、AWSについて詳しく知りたいという方は、弊社のAWS認定インストラクターが解説するこちらの記事がおすすめです。
▶「AWSとは?AWS認定講師が解説」を確認する