ITシステムの複雑化にともない担当領域が細分化し、その結果、次のようにエンジニアの守備範囲が多様化しました。下記のアプリケーション エンジニア以外を総じてITインフラエンジニアと呼ばれることが多いです。
これまでのITインフラエンジニアは、「I型人材」のように特定分野のスキルに長けた専門家であることが求められていました。
今日、サーバーの仮想化は当たり前です。仮想環境ではサーバーとネットワークが統合しているため、両方のスキルが必要です。
また、仮想化という切り口で見た場合、ITインフラエンジニアには、次の領域のスキルが必須になっています。必ずしも全ての領域に精通している必要はありませんが、システム全体を俯瞰して最適化を実現するレベルのスキルが求められます。
仮想化環境では、「T型人材」が求められます。しかし、ただ複数のスキルを持っているだけでは対応できません。上記領域がどのように融合しあっているかを理解し、あるべき姿が描けることが重要です。
総務省「平成27年通信利用動向調査」によると、「全社的」または「一部の事業所・部門」でクラウドサービスを利用していると回答した企業の割合は44.6%。もはやクラウドは普及期にきています。
クラウドではすべてが仮想化され、仮想化によってハードウェアがソフトウェア化されます。つまり、クラウドではインフラすべてがソフトウェアであると言えます。
(SDI: Software Defined Infrastructure)
ITインフラエンジニアの領域が、物理からソフトウェアに変わります。各種構成の自動化を行うためにスクリプトを組んだり、各種APIを呼び出すためにアプリケーション処理を行ったりする上では、「プログラミング」のスキルが必要になってきます。
クラウド時代では、「Π型人材」のように、複数の専門分野と幅広い知識を持ち、多方面に対応できる人材が非常に頼りにされます。また、より市場価値を上げていくには、技術革新のスピードについていき、ビジネスセンスも磨いていくことも重要です。
仮想化、クラウド化が進んだ現在では、1つの分野だけの専門家であるだけではエンジニアは力を発揮できません。
1つの専門分野 に加えてシステム全体を俯瞰できる幅広い知識を持つT型人材となることが必須です。
また、複数の専門分野と幅広い知識を持つΠ型人材であれば、さらに多方面で活躍できます。