近年、社員研修やスキルアップの手段として「eラーニング」を導入する企業が増えています。
時間や場所を選ばず、受講者のペースで学べる点はeラーニングの大きな利点ですが、一方で以下のような課題も多く聞かれます。
eラーニングは基本的に“自習型”の学習であるため、受講者自身の主体性が成果に大きく関わります。また、多くのコンテンツが動画視聴を中心としているため、受け身のままになってしまうという課題もあります。
こうした事情から、eラーニングを導入するだけでは、期待する学習効果が得られないケースも少なくありません。
この記事では、eラーニングの特性を踏まえながら、学習効果を高める6つの実践的な方法をご紹介します。
自社での活用を成功させるためのヒントとして、ぜひご活用ください。
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「この学習を通じて、受講者にどのような力を身につけてほしいのか?」が、学習を促す立場として明確になっているか、今一度確認してみましょう。
学習の目的やゴールが曖昧なまま進めてしまうと、受講者は「何のために勉強しなければいけないのか分からない」状態のため、学習意欲が高まりにくく、結果として学んだ内容の定着も期待できません。
学習効果を高めるためにも、何故その人に学習して欲しいのか、何を理解・習得して欲しいのか、その人への期待値をぜひ共有してください。
eラーニングは「いつでも学べる」、「途中で止めて、また再開できる」といった、時間の制約がないことが利点の1つです。しかし、これは反面で「いつでもいいから後回しにしてしまう」ことが起こりがちです。
学習を継続するためには、明確なスケジュールと進捗管理の仕組みが不可欠です。
例えば以下のような仕組みを取り入れることで、学習が習慣化しやすくなります。
締め切り日・目標期日は、1の期待値に含めることもできます。
「3日に1章」など、小さな目標を積み重ねることが成功のカギです。
2の項目でも触れたように、eラーニングを「個人任せ」にすると、どうしても離脱や後回しが起きがちです。
そのため、周囲からの働きかけや組織的な後押しが学習を継続させるために有効です。
特に効果的なのが、以下のような「ちょっとした声かけ」や仕組みづくりです。
業務の成果だけでなく、学習の取り組みに関しても「会社として注目している」と伝えることで、真剣度が高まります。
そもそも業務で活かすために学習を行っているので、まったく実務と関係ない学びというのは少ないはずですが、それでも実務で学んだ知識を活かす場がすぐには訪れない場合もあります。
疑似的にでも、実務と結びつけて活用する機会を作り、eラーニングを”実務で活かせる知識・スキル”に変える工夫が大切です。
実務と学びを結びつける例
また、コンテンツ内に「演習問題」「ケーススタディ」「チェックリスト」などが組み込まれていると、自然と実践力が身につきやすくなります。
自分の学習状況が把握できなかったり、学んだことに対する反応がないと、モチベーションは下がってしまいます。
受講者・管理者双方にとって、進捗の「見える化」とフィードバックの仕組みが大切です。
たとえば:
「学んだことを見てもらえている」「役立っていると感じる」ことが、学習の継続につながります。
学習方法と学習定着率の関係を図で表した理論である「ラーニングピラミッド」によると、学習の定着率は「講義」だと5%ですが、「他の人に教える」だと90%となるといわれています。つまり、聞くだけでは知識はほとんど忘れられてしまいますが、アウトプットすることでその定着率を大きく改善することができるのです。
eラーニングで学んだことを自分の言葉でまとめたり、他の人に説明したりするだけで、学習効果の向上が図れるでしょう
アウトプットの例
もし、LMSに「コメント投稿機能」や「簡易記述式テスト」があれば、受講中に自然とアウトプットが生まれますので、相乗効果が期待できます。
eラーニングは多くに利便性がありますが、その学習効果を最大化するには、ただ導入するだけではなく「どう活用するか」を工夫することこそが、重要です。
ご紹介した6つの方法を、受講者の学習定着や実務活用にお役立てください!
トレノケートのeラーニングは、研修の専門企業が開発しているため、内容の正確性はもちろん、理解しやすい内容・構成となっています。一部eラーニングには小テストや演習も付属していますので、実務にもすぐに活用いただけます。
また、トレノケートのeラーニングは専用のLMSであるTLS(Trainocate Learning Station)上で受講します。分かりやすいユーザーインターフェースや、受講の進捗も確認できるため、特に法人のお客様に好評をいただいています。
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