人材開発に関する用語をトレノケートの講師がわかりやすく解説します。
ロールとは「役割」のことで、ロールモデルとは、自分にとって「こうなりたい」「あんなふうになりたい」と思えるモデル(見本)になる人を指す。
仕事においては、仕事の仕方や働き方などキャリア全般の模範となるような人を「ロールモデル」と言うことが多い。「ロールモデル」は、自ら名乗るというよりは、周囲から「あの人は、〇〇分野のロールモデルだ」と言われることのほうが多い。
以前、複数の企業の人材開発担当者同士で
「ロールモデルは必要なのか」
「ロールモデルは一人なのか、複数ではいけないのか」
「ロールモデルは自分より若くてもよいのではないか」
などを議論したことがあります。ロールモデルという言葉を使うかどうかは別として、「憧れの人」「こんな風に仕事をしたいな」などと思える存在が見つけられ、それがキャリア形成の一助になることもあるでしょう。
私は、ロールモデルという表現の代わりに、「心の師匠」と名付けた存在を何人も持っています。「仕事上の悩みを相談し、的確なアドバイスをしてくれる人」「ワークライフバランスのことで手本を示してくれる人」「芸術的な感性ですごいアイディアを持っているなぁといつも刺激を与えてくれる人」など、年齢や性別、職業を問わず、複数の「心の師匠」の「いいとこどり」をし、時には手本にしています。本人に「心の師匠なんです」と打ち明けることもあれば、こっそりと心の中でだけ思っている場合もあります。多くの人と知り合い、その中からたくさんの「心の師匠」を見つけるのは、お勧めですよ。
文責:田中淳子/国家資格キャリアコンサルタント