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グローバルコミュニケーション

学校で学ばない英語

米国でのビジネスで活躍されているAさんのお話し。


某物流会社のマネージャーをしていた時、3万ドルの支払いが滞っていた企業に支払ってもらえるよう訪問しました。

そこで

“Could you pay 30,000 dollars?”

と言いましたが、

返ってくる言葉は”No.”ばかり。

数回訪問しても結果は同じでした。


Aさんは「支払うことができるか」と聞くから、「できない」と答えることに気づきました。

次回訪問した際、

”Please pay 30,000 dollars.”

と言って、相手が何かを言ってきても

”Please pay 30,000 dollars.”

を繰り返しました。その結果、ようやく支払ってもらえたそうです。

Aさんは、お願いする時は丁寧に相手のことを配慮して伝えるのが良いと思っていました。

そのため「払っていただけますか」と言うことで、Aさんの気持ちは伝わると思っていたのです。日本人にとっては、当たり前の考え方です。

しかし、日本語を英語に変換するだけでは伝わりません。このようなことは、学校での受験英語では学ばないことです。


ローコンテクスト

コンテクストは「文脈・背景」などと訳されています。ローコンテクストとは、文脈や背景、共通の価値観に頼る傾向が弱く、言葉で具体的に表現、説明が必要な文化のことです。

一般に米国はローコンテクストです。


ローコンテクスト文化のコミュニケーション

ローコンテクスト文化のコミュニケーションの例をみてみましょう。


上司が米国人の部下にレポートの書き直しを指示しました。

「ビジネスパーソンが書くように、サマリーレポートを書き直して。」

これを英語に変換すると、

“Please rewrite your summary report like a business professional.”


この指示では、ローコンテクストの人には正しく伝わりません。具体的で明確な説明をする必要があります。例えば、次のように伝えます。

“Please rewrite your summary report, starting with your recommendation or summary, followed by reasoning and supportive data.”


ローコンテクスト文化のコミュニケーションでは、次のことに気をつけます。

  • 具体的で明確な説明をする
  • Yes、Noが明確
  • 論理的に説明をする
  • 主語や目的語を明確にする


おすすめコース

AMAの次のコースは、英語を学ぶことを目的としているのではなく、グローバルビジネスにおいて相手がどの国の人であっても、効果的なディスカッションを行うためのスキルと心構えを構築することを目的としています。

【PDU対象】グローバルビジネスディスカッション ~ 日本人特有のスタイルを知り、グローバルスタイルを学ぶ ~

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トレノケート公式ブログ 編集部

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