人材開発に関する用語をトレノケートの講師がわかりやすく解説します。
「職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力」のこと。グローバル化やIT化等、様々なビジネス環境や社会の変化を受けて、2006年に経済産業省が提唱した。
社会人基礎力は、3つの能力と12個の能力要素で構成される。
①前に踏み出す力:一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く取り組む力
「主体性」、「働きかけ力」、「実行力」
②考え抜く力:疑問を持ち、考え抜く力
「課題発見力」、「計画力」、「創造力」
③チームで働く力:多様な人々とともに、目標に向けて協力する力
「発信力」、「傾聴力」、「柔軟性」、
「情況把握力」、「規律性」、「ストレスコントロール力」
企業における採用活動や社員教育、大学における職業訓練プログラムの策定等で活用されている。
参考:経済産業省 社会人基礎力
新入社員研修で「社会人基礎力」について説明した時のことです。受講者の一人から、以下のような質問を受けました。
「これらの能力はどの順番で身に付けていくのがいいでしょうか?」
こういう質問をする彼女こそ、「社会人基礎力」につながる要素があるなと感じました。
「社会人基礎力」は一朝一夕で高められるものではありませんが、まず一歩行動してみることが大切なのだと気づかされた経験です。
ちなみに、この際の私は、「どの順番がよいという正解ありませんが、まず『前に踏み出す力』を発揮して、失敗を恐れずチャレンジしてみることから始めるとよいと思います」と回答しました。皆さんだったら、どのようにアドバイスするでしょうか?
文責:都川 信和/国家資格キャリアコンサルタント
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