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【PMBOK®ガイド第6版の変更点】第4回:追加されたプロセス「プロジェクト知識のマネジメント」

【PMBOK®ガイド第6版の変更点】では、2017年9月にリリースされたPMBOK®ガイド第6版と第5版との主な変更点を数回にわたり紹介していきます。

 

プロジェクトマネジメント・プロセスの変更

PMBOK®ガイド 第6版では、3プロセスが追加され、1プロセスが削除されました。その結果、全部で49プロセスとなりました。今回は、追加されたプロセスのうち、「プロジェクト知識のマネジメント」について説明します。

 

 

プロジェクト知識のマネジメント

プロジェクト知識のマネジメントは、プロジェクトの目的を達成し、組織の学びに貢献するために、既存の知識を活用し新たな知識を創造するプロセスです。第5版までのPMBOK®ガイドでも組織のプロセス資産を蓄積し活用することを奨励していました。それをさらに深めた実践を求めています。

 

形式知と暗黙知

例えば、形式知と暗黙知について次のような趣旨の記述があります。

文書化することで共有できるのは形式知のみです。文書化された形式知にはコンテキストが欠けているため、異なった解釈につながってしまいます。そうだからこそ共有しやすいのですが、いつも正しく理解され正しく適用されるわけではありません。暗黙知はコンテキストを組み込んでいますが、文書化するのはたいへんむずかしいのです。暗黙知は専門家個人の頭の中や、集団や状況の中に潜んでいます。通常は会話や人々の相互作用により共有されます。

 

暗黙知を共有し活用する取組みの実施を求めているのです。

 

確かに、プロジェクトマネジメントの研修にご参加いただいた受講者の方々にうかがうと、組織のプロセス資産を蓄積する取組みは多くの組織で実施しているようですが、なかなか活用できていないようです。PMBOK®ガイド第6版の問題意識は、現場の方々の問題意識につながりがあることが分かります。

 

教訓登録簿をアウトプット

プロジェクト知識のマネジメントでは、教訓登録簿をアウトプットします。教訓登録簿は、プロジェクトの初期にプロジェクト知識のマネジメントプロセスのアウトプットとして生成されます。その後プロジェクトを通して、多くのプロセスのインプットとして使われ、アウトプットとして更新されます。知識は、ビデオ、写真や絵、音などでも蓄積されます。プロジェクトやフェーズの最後に、教訓登録簿の内容は、教訓レボジトリーと呼ばれる組織のプロセス資産に移されます。

 

 

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