2024年12月最初の週にAWS最大のグローバルイベントにして世界最大のクラウドカンファレンス AWS re:Invent 2024 が開催されました。
このブログはAWSのワーナー・ヴォゲルスさんのキーノートをラスベガス現地で目の前で見て感じたことを全3回に渡りレポートしています。
キーノートの内容そのものを知りたい方はYoutubeで動画が公開されていますのでそちらをご覧ください。
また、そもそもAWSって何?詳しく知りたいという方は、こちらの「AWSとは?AWS認定講師が解説」をご覧ください。
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ゆっくりめに並んだのですが、最右前3列目に案内されました。
横から見る感じです。
せっかくですので、横から撮った写真でレポートします。
オープニングムービーは主にツーピザチームの話でした。
開発運用するチームは、2枚のピザで満腹になるぐらいの人数のほうが良いという話。
人が増えると意思決定調整などやらないといけないことが増えて、目的に向かうのが遅くなるからですね。
私の席から生でワーナーさんを見るとこれぐらいでした。
ワーナーさんは20年前に45歳でした。
CTOという仕事どころか、技術がどうなっていくかも、20年前にはわかっていませんでした。
わからなかったからこそやってみようと思いました。
この20年はまさにCTOの役割を開発するようなものでした。
これらの要件を達成するための過程で、モノリスかマイクロサービスか、アーキテクチャは要件から考えます。
選択した技術の制約からアーキテクチャを決定することもあります。
アプリケーションの各層ごとに信頼性がどれぐらい必要かを、ビジネスサイドと話す必要があります。
そのまま聞くと「止まらないように、データも失われないように」と言われてしまうかと思います。
100%止まらない、100%データが確実に残る、はまず無理な前提として、どれぐらいが許容できるのかを決める必要があります。
そこでもう1つの指標がコストになります。
停止時間を短く、データをなるべく失わないようにすればするほど、コストは上がる傾向にあります。
信頼性を最初から要件として組み込むのであれば、コストも要件として組み込むべき、というのが昨年発表されていたFrugal Architectureですね。
すべてのものはいつ壊れてもいいように設計します。
そうすれば壊れることが怖くありません。
でも一度作れたからそれでいいというわけではなく、時間の経過によって訪れる変化に対応し続ける必要があります。
複雑になるとコントロールできないから、コントロールできるようにするためにはシンプルな設計を考えます。
コントロールできないと信頼性は実装できません。
KISSの法則という言葉があるんですね。
Keep it simple, stupidの頭文字で、「シンプルに保て、バカ」という意味が面白いですね。
難しく考える前に、シンプルに保つことをまず考えようという意図と感じました。
もう1つ、いたずらに複雑性を生み出す人をstupidと呼んでいるのかもとも思いました。
変化させないことで立場を守る人や、経験の範囲でしかものの正誤を測れない人たちは、それを原因とした制約や制限を生み出し、その結果複雑性につながっていくこともあります。
とはいえ、シンプルに保とうとしていても、複雑さは完全には避けられません。
機能追加、ユーザーが増えたことによってのスケールアップ、新たな脅威へのセキュリティ対応などをちゃんと行えば、それだけ追加が発生し、複雑性が追加されます。
複雑性が生まれてきたときの7つのサインが紹介されました。
後で翻訳すると次のように書いてありました。
AWSを使うユーザー側がS3でむりやり強い整合性を実装しようとして、仕組みでカバーしようとすると複雑性が生まれます。
間違った理解が複雑性を生みます。
シンプルにより良い使い方で使えばいいのですが、そうしながら要件を満たすにはサービスのアップデートが必要です。
そしてS3に強力な整合性が実装されました。
今もなおアプリケーション側で強力な整合性を実装していて、複雑な設計になっているのであれば、それを見直してなるべくシンプルな設計にしたほうがいいということですね。
以前の仕方なくやっていた設計は、今のより良い設計に変更できる可能性があります。
ここでシンプルと複雑性の例を自転車で示されていました。
一輪車は最もシンプルな自転車ですが、乗りこなすのが難しいです。
三輪車や補助輪付き自転車は最も安定性が高いですが、曲がるときなど柔軟性にかけます。
最もよく使われているのは二輪の自転車です。
一輪車よりも複雑ですが、多くの人が乗りこなせます。
三輪車よりもカーブを曲がりやすいし細い道も走れますし、過剰な補助輪もありません。
複雑さを加えながらもシンプルさを保つことが必要という、すごくわかりやすい話でした。
ワーナーさんのキーノートを現地で見ました (山下) その2 へ続きます。
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