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デジタルビジネスを推進する人材の育成

デジタルビジネス時代到来


デジタルビジネスとは、「デジタルの世界と物理的な世界の境界を曖昧にすることによって、新しいビジネス・デザインを創造すること」(ガートナー社の定義)です。単にテクノロジーを活用して既存のビジネスを改善するだけでなく、新しいビジネスを生み出すことを意味しています。

近年、AIやIoTやクラウドなどのテクノロジが急速に発達を遂げており、これらの技術を活用し、収益の機会を生み出すビジネスモデルをいかに創り出すかで勝敗が決まるようになってきました。

自動車業界の例にみられるように、テクノロジの活用で成功した新しい企業が競争相手となることもあります。デジタルビジネスを推進していくことは、どの企業にも必要不可欠と言えるでしょう。

 

デジタルビジネスのサービス創出の流れ


クラウドなど新しいテクノロジが普及した結果、大規模な設備投資を行ったり、特殊な技術を所有したりすることなく、テクノロジを活用したサービスやものづくりが容易にできるようになりました。
下図の「デジタルビジネスのサービス創出の流れ」は、テクノロジを活用したサービスを創出する際の大まかな流れです。

アイデアを出し、それに基づいて仮説を立て、データ分析を行いながら仮説検証を行います。そして、ビジネスモデルを作成し、PoC (Proof of Concept: 概念実証)の結果次第で、ビジネスモデルを再考します。最小限の機能に絞って実装、展開し、顧客からのフィードバックを受けて改善を繰り返していきます。
良いビジネスアイデアを思いついたとしても、実現するのが遅いと他の企業に先を越されてしまいます。全社でデジタルビジネスを推進することが難しい場合、まずは小さな部門でスモールスタートし、いち早く市場へ出ていくべきではないでしょうか。

 

デジタルビジネス推進に必要なスキル能力


デジタルビジネスを推進していく上で必要なスキル·能力を「ビジネス×I T×グローバル」 の切り口で紹介します。

 

新しいサービスを創造していくには、これまでの常識に囚われない発想が必要です。そのためには論理思考やクリティカルシンキングだけでなく、創造的思考法も必要です。さらに、その発想をどのように具体化していくが鍵となります。

また、誰にどのような価値をどのように提供するのかといったビジネスモデルをつくる際、マーケティングなどのビジネス知識が役に立ちます。そして、最も重要なのは人や組織を動かす力です。関係者を説得し、メンバー各々の得意技を引き出し、社内外のリソースを活用していくことにより、早くサービスを立ち上げることができます。

 

テクノロジの発展により、さまざまな活動がデータとして蓄積されるようになりました。この膨大なデータを価値に変えるため、多くの企業でデータ分析、活用のスキルを持った人材が求められています。また、デジタルビジネスでは、市場、顧客、テクノロジなどのビジネスを取り巻く環境に合わせて、サービスを柔軟に変えていく必要があります。それを実現可能にするのが、クラウドであり、アジャイル開発やDevOpsというような考え方です。
加えて、今後あらゆるものがデジタル化されている環境では、サイバーセキュリティの世界も今とは違う次元へと突入していくでしょう。どこにどれだけのセキュリティ対策を行うかの判断も重要になってきます。

 

デジタルビジネスを考える上で、グローバル展開も視野に入れていく必要があります。少子高齢化の日本市場だけに目を向けていては成長は見込めません。
今後は、世界の市場を見据えたサービスを考えていく必要があります。また、新しいアイデアを生み出すには、国籍や価値観の異なる人々と協働することも重要です。
今後は、グローバルな広い視野を持ち、国内外の文化や市場を知り、多様性の尊重ができることがより求められるでしょう。

 

デジタルビジネスを推進する3つの役割

 

「ビジネス×IT×グローバル」の全てのスキル・能力を持ち合わせたスーパーマンは、そういません。デジタルビジネスを推進するには、異なるスキル、特性を持った人材が互いの得意技を持ち寄り、相乗効果を生み出しながら進めていくのがより現実的です。

企業内でビジネスを遂行する際、新たにデジタルビジネス推進部門を創設する、または全社横断的あるいは事業部門内にプロジェクトを作ることになります。それらの組織を運営していくには、以下の3つの役割が必要になります。

役割ごとに求められるスキル・能力の比重を分野ごとに星印で表しています。

 

■ プロデューサー(統括)

「プロデューサー」は、デジタルビジネス創出から事業化までを統括します。
社内外の人を巻き込んでプロジェクトを運営していく能力や経営者としての視点が必要です。また、ITの知見、ITの活用事例の知識なども必要です。

 

■ デザイナー(企画・提案)

「デザイナー」は市場や顧客ニーズからビジネスを企画し、サービスにおけるビジネスモデル全体をデザインします。
誰にどのような価値を提供するのかを考えるため、従来のビジネスにこだわらない新しい発想が必要です。また、ITを活用してどのようなサービスを提供できるかを考える上では、ある程度ITに精通していることが望まれます。

 

■ デベロッパー(技術)

「デベロッパー」は最新技術や各要素技術に知見をもち、アイデアを実装します。ITアーキテクチャを設計・実現する技術担当です。
従来の技術に留まらず、新しい技術を常に吸収し、それで何を実現できるかを考えます。
実装するものにより、アプリ開発やインフラ技術などさまざまなスキルが求められます。

 

デジタルビジネスを創造できる人材になるには

 

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