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人生100年時代 ITエンジニアのための「キャリアアップ戦略」(1)

長く続いた不況で、まことしやかに唱えられた「エンジニア定年35歳説」も今や昔。IT人材争奪戦の中、政府や企業はエンジニア人生の延長を積極的に支援しはじめました。人生100年時代におけるエンジニアの職業人生を考えます。

 

「学びなおし」の重要性


日本は、急速な労働人口の減少と高齢化に直面しています。今後は可能な限り引退せずに複数の職業に就くことがスタンダードになると予想されています。
AI・IoTなど新規分野のエンジニア需要が高騰し、新技術が既存産業を数年で駆逐してしまう時代。旧来の技術だけに頼るのは、企業・個人の双方にとってリスクが高いと言えます。ビジネス環境の変化が激しさを増す中、既存の知識は急速に陳腐化して経済価値を生まなくなります。

キャリアの節目で計画的に「学びなおし」をすることが重要です。

“connecting the dots.”


アップル社創業者のスティーブ・ジョブズ氏は有名なスピーチ「connecting the dots.」で、学生時代好きで学んでいた「カリグラフィ(文字装飾)」の授業が、後のマッキントッシュの開発に大きな影響を及ぼしたと語っています。

将来を予測して行動したのではなく、当時は何の関連性も見いだせなかった経験・事象が「一本の線」でつながったことに、あとで振り返って初めて気づいたそうです。イノベーションで大きな成功をおさめた彼の言葉は、キャリアを考える上でも大きなヒントになります。

 

変化の激しい時代の「キャリア」


スタンフォード大学クランボルツ教授は、現代において「個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」と説いています。しかしその偶然を計画的に設計してキャリアをよいものにしていこうとポジティブに提唱しています。

スキルや経験を単なる「点」ととらえるのではなく、「点」と 「点」を「線」でつないで戦略的にスキルアップすることで、キャリアをより希少価値の高いものにデザインできます。

 

キャリアをデザインする


キャリアをデザインするためには、人事異動、仕事の変化、ライフステージの変化など「キャリアの節目」となるタイミングで、自分の経験・スキル・価値観・志向性や、市場動向を見直し、計画的にスキルを得ていくことがお勧めです。

 

キャリアの志向性


ITエンジニアのキャリアは一般的に、IT技術スキルに特化するか、またはIT技術とビジネススキルをバランスよく伸ばしていくかの2つの大きな志向性があります。
技術志向の場合はさらに、専門性を深く追求する「スペシャリスト志向」か、幅広い技術分野にスキルを広げていく「フルスタック志向」の2つに分かれ、ビジネス志向が強い場合は、「マネジメント志向」と「戦略・企画志向」の2つに分かれます。
適性や志向性を踏まえて、どちらに進むかをまず決めておくと、効率的にスキルを修得できます。

 

IT関連職種マップ


志向性を踏まえてからIT関連職種を俯瞰すると、具体的にどのスキルを高めていくべきか決めることができます。
新しい技術をキャッチアップして、市場価値を高めることもキャリア戦略において重要です。第四次産業革命の核となる新技術、AI、IoT、ビッグデータ、クラウドなどの登場により、新しい選択肢が次々に生まれています。

 

次回は、ITエンジニアのスキルアップのモデルケース(ITスキルアップ編)を紹介致します。

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